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間違いの喜劇 シェイクスピア全集 〔5〕 白水Uブックス

価格: ¥819
カテゴリ: 新書
ブランド: 白水社
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言葉遊びの面白さにも注目を!! ★★★★★
 イージオンとエミリア夫妻に双子の男児アンティフォラス兄弟が生まれた、ちょうど同じ日の同じ宿で、貧しい夫妻にも双子の男児ドローミオ兄弟が生まれます。イージオンは子供たちのためにとドローミオ兄弟を召使として買い取り育てますが、嵐のために船が難破してしまい、イージオンは次男とドローミオ弟と、エミリアは長男とドローミオ兄と一緒に生き別れてしまいます。18歳になると弟グループは兄捜しの旅に出たいと申し出ます。しかし、行った先で弟は兄に間違われ、兄は弟に間違われるというドタバタ喜劇が始まります。
 嵐で兄弟、家族がバラバラに離散するという悲劇を見事な喜劇に作り上げ、登場人物たちのユーモアたっぷりな言動は、決して読者を飽きさせません。
 シェイクスピア独特の言葉遊びはさることながら、小田島先生の翻訳によりわれわれ日本人は日本語独特の言葉遊びで楽しむことができます。ドローミオを「目のドローンとしたカタツムリ、泥を這いずるナメクジ」と「ドロ」を使った言葉遊びで楽しませたり、「門番をしなければならないのか?」と聞いたドローミオに対して「頭をバンとぶたれたくなければね」と答えるあたりなど、原書では味わえない日本語ならではのおもしろさに出会う機会が多くあります。この翻訳はわれわれが『間違いの喜劇』をより一層楽しめる手助けをしてくれます。
 時間がある方はぜひ小田島訳を片手に原書に挑戦してみてください。シェイクスピア本来の言葉遊びの面白さに気づくとともに、日本語の面白さやこの訳本のすばらしさにも気づくことができ一石三鳥ですよ。
私の恋人は大地の上を歩く(ソネット130) ★★★★★
ふたごの兄弟とそれぞれにつかえる召使(こちらもふたご)の混乱がもたらす、シェイクスピア初期の喜劇です。どちらかと言えば笑劇に近く、エンターテインメントとして文句なく楽しめると思います。そうはいっても、やはりシェイクスピア。後年の円熟味には欠けるとしても、なかなか味わい深い点もあります。特に、ふたごの兄のほうの妻エドリアーナには、女性の読者なら共感する方も多いのではないでしょうか。彼女に注目してみると、物語が単純なぶん、シェイクスピアの人物創造の秘訣が見えてくるような気がします。

もし読者がシェイクスピア作品に、いわゆる理想的な、魅惑的な女性像を期待しているとしたら、残念ながらシェイクスピアはそれに応えてくれません。彼女たちは男たちにとっての「女神㡊??や「魔女」ではなくて、シーザーやオセローと同じように、長所と短所を併せ持った一人の人格なのです。マクベス夫人やリーガン(リア王)には、女性特有の残酷さが付け加えられていますが、彼女たちは決して単なる「魔女」ではありませんし、クレオパトラは大変魅力的な女性ですが、「女神」どころかわがままで打算的な女王という一面も否定できません。ーー花の美しさはない、美しい花があるのだ、という小林秀雄の有名な言葉を真似て言えば、シェイクスピアは、永遠に女性的なるもの(ゲーテ)ではなくて、時に魅力的で時には醜い、生身の女性たちのありのままを描こうとしているのです。

「私は女神が歩くのを見たことはない/私の恋人は大地の上を歩く/でも天に誓って私の愛する人は/類まれな人だ」(ソネット130)

喜劇 ★★★☆☆
ある劇を観るための前知識を仕入れようと思って読んでみました。
二組の双子がでてきていろんな混乱を招くのですが、最後は強引にハッピーエンドという感じでした。深く読まずにさらっと読んだほうが楽しいかもしれません。面白いけど、ドタバタしていてちょっと疲れました。