アメリカのメタルバンド、コールドロンのアルバム。2009作
お色気のジャケに目を惹かれるが、サウンドの方は昨今流行りの懐古型の正統派。
まるで80年代のブリティッシュメタルを思わせる、古き良きスタイルのヘヴィメタルだ。
あまり力強くないヴォーカルといい、初期メイデン風のギターリフといい、
どことなくローカルな質感もあるが、それがむしろ味にもなっている。

とても今のバンドとは思えないほど古くさい音づくりです。
懐かしさ満点な曲が並んでいてニヤリとさせてくれます。


バンドとしてはなかなかいいんですが、残念なのがVoがか細すぎること。
腹から声でてません。
せっかくの曲がブチ壊しです。
この人さえ替えればかなりよくなると思います。

カナダはトロントのメタルアクトCAULDRONの1st。先頃リリースされたイヤーエイクレーベルのコンピ「HEAVY METAL KILLERS」に提供されていた「CHAINED UP IN CHAINS」も収録されている。同コンピのヴァージョンはEARLY MIXらしいが音質的には大差なく曲のエンディングがフェードアウトしているかいないかの違いくらいしか分からなかった。その同コンピにはENFORCERやIN SOLITUDE等の超魅力的なバンドが参加していたが、このCAULDRONも負けず劣らずの８０年代的な所以TRANDITIONAL HEAVY METALを展開している。当然、音作りも低音が豊かで、一体感のある音となっており、ミックスを担当したのがニール・カーノンという辺りが、正にという感じだ。
ちなみに本作は２枚組みで、そのボーナスディスクには２曲収録されており音は悪いが、そちらもなかなか格好良いスピーディな曲だ。また値段的にもお徳感がするのでおすすめだ。
最後に、外箱の包装ビニールに
「For fan of DOKKEN,QUEENSRYCHE and DIAMOND HEAD」
というステッカーが貼ってあるのだが、確かにミドルテンポの楽曲に幾分切れ味鋭いギターリフというところはDOKKENっぽいが、DIAMOND HEAD程古典的なハードロック寄りでもないし、少なくともQUEENSRYCHEっぽさは微塵にも感じなかった。

音だけ聴いたらNWOBHM時代のバンドだと間違われても
おかしくないカナダのトリオ、CAULDRONの1stアルバム。

音の感じとしては初期IRON MAIDEN、ANGEL WITCHを彷彿させるギターリフに
時々RAVENのスピードが顔を出すといった、つまりNWOBHMの良いとこ取りサウンドです。
オリジナリティはあまりないですしVoも至って普通なのですが、
すんなり聴けるノリの良さや口ずさめるメロディ、ハーモニーなど
伝統的なメタルの要素がたっぷりで、これがなかなかカッコいい。

｢･･･の要素もある〜メタル｣とかではなく、真っ直ぐなヘヴィ･メタルをプレイしている点は
とても好感が持てますし今後もこのまま頑張っていって貰いたいです。

スウェーデンのENFORCERやWOLF共々応援していきたいバンドです。