読み物として楽しめるユニークな技術本
★★★★☆
中級以上の Java プログラマー向けといった謳い文句にはなっていますが、堅苦しいものではなく、そう Java という言語自体に精通していなくても読みものとして楽しめるものになっていると思います。原題は "Secrets of the Java Masters" (「Java 職人のヒミツ」のような感じ?)で、言語を使いこなしている人の観点からのノウハウの伝授、といった内容です。
内容はなかなか実践性が高く、経験に関わらず、もしあなたが Java の プログラムを書く方であれば、明日から活かすことのできる視点やヒントを見つけられると思います。
また、翻訳もとても読みやすいです。
個人的に惜しいと思った点は、最後のほうの JDK 5.0 に触れた章は無くても良かったかな、と感じました(これはこれで面白くはあるものの。)。コンセプトが充分に魅力的なのだから、その部分がもっとあれば、と感じました(例えば、デザインパターンについて実践的な立場で言及する、であるとか。)。
いずれにせよ、何度も読み返すことのできる、ちょっとユニークな技術本だと感じました。
中級者の方へお勧めです
★★★★☆
オライリーは著者の自己満足的な記述がたまに見受けられますが、この本はそういう感じがしなく、内容も分かり易く書かれています。入門書に書かれているような内容は一通りマスターして、上級者の方がどのようなプログラムを書くのか知りたい方にお推めだと思います。特にバグを極力生まないようなコードの書き方や、再利用性の高いプログラムの書き方についての記述が多いです。この辺はすごく参考になりました。デザインパターンについても述べられていますが、そんなに詳しくありません。
最後に、一通り読んで理解してしまうと後でまた読み返したくなるものではないと思います。価格自体安い方ですが、友達などが持っているなら借りてじっくり一度読んでしまえば買う必要はないかもしれません。ただし、一度は読んで損はない本だと思います。
実力テストとしても使えるかも。
★★★★☆
『JAVAを一通り使えるようになった人の次の一歩に』という案内のごとく、一通り文法やクラスライブラリの使い方を知り、オブジェクト指向の作法を知ったあとで次のステップに進むための導入書といった位置付けです。
内容的には「Effective JAVA」や「Javaプラットフォームパフォーマンス」などのシリーズ本を総括したようなもので、とくに目新しい題材や特定の分野に突っ込んだ解説はありません。
JAVA学習をはじめて順調に進んでいれば2~3年生の課程に相当するような感じです。
JAVAを結構やりこんでいると思う人ならば、大抵のことは知っているはずで積極的に知識を得られる部分は少ないでしょうが、実力テストのつもりで見直すことで、自身の知識の不正確さのある部分や見落としていた部分を確認し、より強固な知識体系を身に付けるうえで役立つのではないか、と感じました。