先生に早く会いたかった…
★★★★★
今は高1の息子の中学時代もひどいものでした。一部の良くない生徒のせいで、学年全体がざわつき、逃げる生徒を追っかけるため、授業はほぼ崩壊。そこで強く感じていたのは、「真面目な普通の子達が忘れられている…」。確かに先生たちは、頑張っている。逃げる子達に専任をつけ、目を配り…。疲れているから、いろんなイベントが中止になり、卒業式も「さっさと終わらせて帰ってもらおう」モードが充満していました。
この本で、校長先生が「真面目に学校生活を送っている子どもたちに、もっと目を向けよう」と書かれていたことに、とても安心しました。息子が通っていた3年間、ずっと思っていたことがこの本には書かれていました。
このような取り組みが、もっと自由に広まり、地域に愛され開かれた学校になれるよう、教育委員会や文部科学省は考えて欲しいと切に思います。
こんな学校に通いたかった!
★★★★☆
「いま教師にいちばん求められているのは、生徒に学校に来てもらう努力」
帯にはそう書かれている。
非行やいじめといった問題があるわけではなく、ただ単にやる気がなくて学校に来ないとか、来ても保健室や職員室でウダウダと時間をつぶしている。
そんな子どもが増えているのだそうだ。
イベントによって、やる気のない子どもたちの意欲を活性化させる。それを、この先生は実践している。
イベントというと軽々しく聞こえるかもしれないが、安易なものではないことは、本を読めば分かる。
子どもたちが、親や教師も含めたくさんの大人たちに支えられながら成長する。自信をつけ、自分を好きになっていく。一つ一つのエピソードは地味かもしれないが、だからこそ真実味がある。
こんな学校に通いたかったなあ! と、思わずにはいられないのである。
先生、思春期の子供を持つ親の必読書!!
★★★★★
日本テレビ「news zero」の特集を見ていたことや、我が子も来年中学に上がることもあり、早速、購入してみました。
保護者の立場からすると、問題解決よりも先に、荒れている地元公立中学に我が子を通わせたくない、と画策する気持ちも芽生えてしまいますが、この本を読んで反省しました。学校再生の方法にもいろいろあるのでしょうが、「イベント」に目を付け、保護者も巻き込み、子どもたちに「自尊感情」を芽生えさせたり、「共同作業による達成感」を経験させることができる、マイナスのエネルギーも向ける方向をプラスに変えればいいんだ、と庶民的(?)な方法が書かれていて、これからの中学に希望が持てました。
ありのままの公立中学を考えるにあたり、先生や私たち親たちにも是非読んでもらいたい一冊です。
学校再生の鍵がここに
★★★★★
公立の中学に我々は何を期待して、我が子を送り込むのだろう。
学習塾では、能力別にクラスを分けて指導しやすい環境を積極的に作っている。
公立中学の先生は、体罰は許されない。できる子もできない子もいっしょくたの教室では、塾に通っているできる生徒は、懸命の授業も既知の内容に興味を持てず、できない生徒は、端っから着いていけない。倦怠感の蔓延する空間に、何を期待すればいいのか。
本書は、北九州市の名物校長が、いかにその倦怠感を蹴散らし続けたかが描かれている。
この島田先生は、日本テレビのニュースゼロの長期密着取材「ありのままの公立中学」を実現させた先生である。人権やらプライバシー保護やら、何かと難しい学校現場の取材をモザイクなし変声なし、で実現させた。その背景には、恐らく、生徒、教職員、保護者、PTA、教育委員会、役所等々への血のにじむ説得があったことだろう。
転石苔むさずという。流れず水は腐らないともいう。島田先生はそれを教育に取り入れた。
韓国との短期交換留学、ホームステイ、外国人教師による授業、直木賞作家や大学教授や登山家等々一流の仕事をしている人を招聘しての講演や模擬授業、本格的な県の劇場で公演した希望者参加のミュージカル劇、読書マラソンの導入、挙げ句の果ては、テレビ報道……。現場の先生たちはそのイベントの多さに振り回されたことだろう。生徒たちはもっと大変だったかもしれない。しかし、先生の指揮した中学では、水は腐らなかったはずだ。昼間の学校ではあくびをかみ殺し、夜の学習塾で懸命に勉強する一般の中学生たちには、得られない、宝石のような体験を彼は生徒たちに惜しげもなく経験させた。人生の宝物としてずっと記憶し、時折思い出しては、自分を激励する材料となる得難い自信を彼らは身につけて卒業するのである。
これからの公立中学の進むべき道は、ここにあるのかもしれない。
先生に早く会いたかった…
★★★★★
今は高1の息子の中学時代もひどいものでした。一部の良くない生徒のせいで、学年全体がざわつき、逃げる生徒を追っかけるため、授業はほぼ崩壊。そこで強く感じていたのは、「真面目な普通の子達が忘れられている…」。確かに先生たちは、頑張っている。逃げる子達に専任をつけ、目を配り…。疲れているから、いろんなイベントが中止になり、卒業式も「さっさと終わらせて帰ってもらおう」モードが充満していました。
この本で、校長先生が「真面目に学校生活を送っている子どもたちに、もっと目を向けよう」と書かれていたことに、とても安心しました。息子が通っていた3年間、ずっと思っていたことがこの本には書かれていました。
このような取り組みが、もっと自由に広まり、地域に愛され開かれた学校になれるよう、教育委員会や文部科学省は考えて欲しいと切に思います。
こんな学校に通いたかった!
★★★★☆
「いま教師にいちばん求められているのは、生徒に学校に来てもらう努力」
帯にはそう書かれている。
非行やいじめといった問題があるわけではなく、ただ単にやる気がなくて学校に来ないとか、来ても保健室や職員室でウダウダと時間をつぶしている。
そんな子どもが増えているのだそうだ。
イベントによって、やる気のない子どもたちの意欲を活性化させる。それを、この先生は実践している。
イベントというと軽々しく聞こえるかもしれないが、安易なものではないことは、本を読めば分かる。
子どもたちが、親や教師も含めたくさんの大人たちに支えられながら成長する。自信をつけ、自分を好きになっていく。一つ一つのエピソードは地味かもしれないが、だからこそ真実味がある。
こんな学校に通いたかったなあ! と、思わずにはいられないのである。
先生、思春期の子供を持つ親の必読書!!
★★★★★
日本テレビ「news zero」の特集を見ていたことや、我が子も来年中学に上がることもあり、早速、購入してみました。
保護者の立場からすると、問題解決よりも先に、荒れている地元公立中学に我が子を通わせたくない、と画策する気持ちも芽生えてしまいますが、この本を読んで反省しました。学校再生の方法にもいろいろあるのでしょうが、「イベント」に目を付け、保護者も巻き込み、子どもたちに「自尊感情」を芽生えさせたり、「共同作業による達成感」を経験させることができる、マイナスのエネルギーも向ける方向をプラスに変えればいいんだ、と庶民的(?)な方法が書かれていて、これからの中学に希望が持てました。
ありのままの公立中学を考えるにあたり、先生や私たち親たちにも是非読んでもらいたい一冊です。
学校再生の鍵がここに
★★★★★
公立の中学に我々は何を期待して、我が子を送り込むのだろう。
学習塾では、能力別にクラスを分けて指導しやすい環境を積極的に作っている。
公立中学の先生は、体罰は許されない。できる子もできない子もいっしょくたの教室では、塾に通っているできる生徒は、懸命の授業も既知の内容に興味を持てず、できない生徒は、端っから着いていけない。倦怠感の蔓延する空間に、何を期待すればいいのか。
本書は、北九州市の名物校長が、いかにその倦怠感を蹴散らし続けたかが描かれている。
この島田先生は、日本テレビのニュースゼロの長期密着取材「ありのままの公立中学」を実現させた先生である。人権やらプライバシー保護やら、何かと難しい学校現場の取材をモザイクなし変声なし、で実現させた。その背景には、恐らく、生徒、教職員、保護者、PTA、教育委員会、役所等々への血のにじむ説得があったことだろう。
転石苔むさずという。流れず水は腐らないともいう。島田先生はそれを教育に取り入れた。
韓国との短期交換留学、ホームステイ、外国人教師による授業、直木賞作家や大学教授や登山家等々一流の仕事をしている人を招聘しての講演や模擬授業、本格的な県の劇場で公演した希望者参加のミュージカル劇、読書マラソンの導入、挙げ句の果ては、テレビ報道……。現場の先生たちはそのイベントの多さに振り回されたことだろう。生徒たちはもっと大変だったかもしれない。しかし、先生の指揮した中学では、水は腐らなかったはずだ。昼間の学校ではあくびをかみ殺し、夜の学習塾で懸命に勉強する一般の中学生たちには、得られない、宝石のような体験を彼は生徒たちに惜しげもなく経験させた。人生の宝物としてずっと記憶し、時折思い出しては、自分を激励する材料となる得難い自信を彼らは身につけて卒業するのである。
これからの公立中学の進むべき道は、ここにあるのかもしれない。