いいもの見せてもらえますよ。笑
★★★★☆
元気でお洒落なちはるさん(80)と、
ミステリー作家である娘のちなつさん(38)のほんわかする日常です。
娘のちなつさんは、地味ではありますが、
「いいものみせてもらったな〜」とニヘニヘするお話もあります。
コメディが基本ですが、ちなつさんはバツイチですし、五十嵐家の大黒柱でもあるお父さんも
他界していますし、複雑で重いものをかかえていて、たまにそんなエピソードが出てきます。
4コマ漫画で、120ページくらいなのに、中身は濃いです。
明るさ9.5割、苦労0.5割(勝手な配分ですが)で描かれてあるので、
重すぎず軽すぎずで、読むには程よい配分です。
おそらく、かなり齢の離れたちはるさん(80)の方に共感できる読者が多いかも?
娘を想うゆえにする突っ込みもありますが、
はたから見ていると温かくて微笑ましかったりします。
母の思いやりがうざったく思えるときがあっても、
はたから見ればこんなもんなんだろうなあと思いました。
家族とごはんと生活
★★★★★
家族の大切さと
食べることの大切さと
何もない日常の大切さ
そんな作品です
西さんは他の作品で一躍有名になりましたが
比べる必要はありません
おかしな母娘、でもよくある日常。そこが可笑しい西ワールド。
★★★★★
いくつになっても乙女心とときめきを忘れない洋裁屋の母、ちはる(80)。
離婚を経験してすっかりすれてしまった感のあるミステリ作家の娘、ちなつ(38)。
この二人が織りなす可笑しく楽しい日常が詰まった一冊です。
「娚の一生」や「三番町萩原屋の美人」等のストーリー物では何気ない描写で
ほろっと琴線を動かすストーリーが得意な作者ですが、「ひとりで生きるモン!」や
この作品のように4コマ漫画では可笑しさに満たされる描写できれいにオトしてます。
「娚の一生」のギャグシーンが可笑しい楽しいと感じている方は波長がばっちり合う作品です。
逆にロマンス部分に波長が合う方は笑いのツボ次第かなと。
(基本おとぼけ母にハイテンションで突っ込む娘がオチになるパターンが多いので)
乙女な母親を持った娘の苦労と、バツイチの娘を持った母親の心配
★★★★☆
ちはるさん(80)は乙女な洋裁店の店主、戦中派で夫とは死別。
近所に住むバツイチ子無し人気ミステリ作家の二女、ちなつさん(38)と、
日々ぶつかったり、仲直りしたり、呆れたり、諦めたり。
そんな二人のやりとりを綴った4コマ漫画です。
「カワイイお婆ちゃん」が好きかどうかで好みが分かれるかもしれません。
私はどちらかというと「カッコイイお婆ちゃん」が好きなので、
スポーツクラブのインストラクターを意識してビキニを買い、
流行のデートスポットや服やバッグに娘以上に敏感で、
「おもいくそテレビ」の「のみさん」に「お嬢さん」と呼ばれたがり、
イケメン俳優目当てにヒーローショーへ行き、
齢80にして運命の人、白馬に乗った王子様を待つちはるさんはちょっと…
しかしその「こんな親困る」な視点がちなつさんと重なるわけで、
最後には「あーあーもー好きにしていいわよ…」となるんですよね。
7本の4コマで1話構成、全21話で1巻になっています。
「ひとりで生きるモン!」に比べれば、あの魅力的な「毒」は少ないですが、
要所でホロリとさせる手腕は西先生ならではです。
切手代をケチってちはるさんが徒歩でちなつさんに届ける絵手紙、
「消防車を空襲警報とまちがえた」「夏は焼夷弾のにおい」に、
そうか…ほよよんとしてるちはるさんにもこんな苦労があったのか…と思いきや、
地味なモンペをリバーシブルにし、家では超華やかにしてたそうで、
筋金入りの乙女ぶりに、もう何だか頭が下がります。負けました。
面白いけど…
★★★★☆
面白いですが、好みがはっきり分かれる作品だと思います。
『一人で生きるモン!』も、考えながらゆっくり読むタイプの4コマでしたが、これも同様にサラッとは読めません。考えながら読むタイプの4コマに感じました。
もちろん、全てのネタが、では無いのですが、自分の場合は、『ひらひら〜』の倍時間がかかりました。
この点から、西さんの作品に慣れている読者でも、嗜好によってはかなり印象が異なってくるかと思います。一つ一つのネタに含まれる情報量が多く、消化不良を起こす人もいるかもしれません。
同時リリースの2作品とは、『STAY』シリーズや『萩原屋』シリーズと、『オトコの一生』や『電波の男よ』の一部の話位に隔たりがあります。初見の方には、出来れば試し読みをしてからの購入を勧めます。
もちろん、対象とする読者年齢がそれぞれに異なるので、至極当然の事ではありますが…
キャラも魅力的で面白かったのですが、個人的には話に入り込みにくかった点を考慮し、星4にさせていただきました。
話にすんなり入り込める方には、星5の作品だと思います。