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だから、僕は学校へ行く!

価格: ¥1
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
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障害者であれ誰であれ、直言せねばならぬ時もある ★★☆☆☆
本書の以下の記述に、強烈な違和感を感じました。(p49-51から抜粋)
「がんばれば報われると大人は言うが、それは所詮はきれい事で、世の中にはどんなに努力してもどうにもならないことがある。人の能力には限界があるのだ。ところが今の子どもたちはあまりにも保護されすぎているので、社会に出ても打たれ弱い。今の教育は、子どもたちに失望を与えないようにと配慮した結果、かえって絶望を与えてはいないか。そんなことでへこたれていては、世の中、少しも前へ進んでいけない」
間違ったことを言ってはいません。むしろそれは正論です。一人一人限界がある中で、それでも努力することの大切さ、「自助努力」の重要さは、私も人一倍感じているつもりです。
ですがそれとともに、「この世はおかげさま」というとおり、人と人とが助け合うこともまた大切です。個々の人間では限界や欠点があっても、みんなで配慮したり力を合わせたりすることでできることもあります。それを教えるのもまた教育の仕事のはずです。著者はこれまで、そういった「個々の限界を越えて協力し合うことの大切さ=バリアフリー」を説いてきたのではなかったでしょうか。残念ながら今回の著作ではそういった側面に触れた箇所は皆無に感じました。
きついことを言うようですが、著者は教員という立場に就かれて、微妙に考えを変えられたように感じます。上記抜粋のような考えだけでなく、人間同士の助け合いの大切さもあわせて教えないと、本当の意味での教育にはならないと思います。その意味でも著者には、自らの体験だけに基づいて発言・教育活動をするのではなく、広くさまざまな人の意見や考え方を見につける度量を身につけてほしいと思います。
もうひとつ私の懸念を付け加えさせていただくと、「日本で一番有名な障害者」としての著者が、上記のように「世の中にはどんなに努力してもどうにもならないことがある。人の能力には限界があるのだ。」と発言してしまうことの意味を考えたとき、漠然とした恐ろしさを感じてしまいます。著者には、誰かや何かに「利用」されることのないよう、ご自身の教育観、人間観を身につけられることを期待したいと思います。
教育って、やっぱスゴイ! ★★★★★
あの乙武君が、今度は教師の道を目指すことになった。きっかけは色々あるが、最後まで読むと、結果的には必然の道であったことを感じさせる。

最初に新宿区の「子どもの生き方パートナー」として、様々な教育の現場を知ることからスタートする。体罰の是非、行き過ぎた平等主義への疑問、格差社会の教育への影響などなど・・。そのどれもが深刻な問題であり、しかも簡単に正解の出せない問題であることをまず知らされる。

また不登校の子供たちを支援する取り組みでは、学校では見せたことのない、あまりにもエネルギッシュな子供たちの姿に、乙武君は圧倒されてしまう。

しかし・・・このような環境がここ以外に日本のどこにあるのだろうか?ここの子供たちの将来を考えると、乙武君は一抹の不安を感じない訳にはいかなかった。

そして乙武君は、小学校時代の恩師の姿を思い浮かべる。けっしてやさしいだけの先生ではなかった。しかし間違いなく、いづれ社会へ出てゆく自分のために、あえて厳しく、しかし自分の身を削って接してくれた先生。

教員になってすぐに乙武君は、その恩師の前で授業を行うことになる。教室の片隅で、乙武君の授業を見守る恩師。教室の中を回る乙武君は、その恩師の前を通り過ぎるとき、小学校時代の恩師の、自分に対する献身的な行動の一つ一つがよみがえり、思わず胸が詰まってしまう。

乙武君が学校に行く理由がそこに凝縮されている気がした。教師とは、ある意味自分を捨てなければ出来ない仕事だと思う。そして乙武君は、あえてその道を選んだ。

その理由とはけっして一つではないとは思うが、大きな要因の一つに、自分が受けてきた愛情を、今度は自分が一人でも多くの子どもたちに注ぎたい、いや注がなければならない、そんな思いがあるのではないだろうか。
純粋な教育問題への取り組み ★★★★★
五体不満足で有名な著者、乙武さんが書いたということを差し引いても教育関係の問題と課題の深さを考えさせられる良書です。それにしても乙武さんって文章力ありますね。読みやすさも感心です。
ライフワークを「教育」と定めるまでに何を考えたのか ★★★★☆
 本書は、乙武さんが教員になることを決意するまでの、主にこの2年間に出会ったこと、考えたことを示し、教育の現場にどっぷり浸かることを宣言する一書です。

 『五体不満足』がベストセラーになった後、乙武さんは「障害者福祉」や「バリアフリー」というイメージとは別の世界に行きたいと考えました。
 スポーツライターの職につき、一流のアスリートと出会い、話を聞き、記事にまとめていきます。刺激的な毎日は、充実していました。
 何か社会に貢献できるようなライフワークを真剣に考えるようになった頃、マスコミをにぎわす凶悪な少年犯罪が発生し、乙武さんは考えこんでしまいました。
 生まれた時から「犯罪者になってやろう」なんていう子どもはいない。なのに、育った環境や出会った人々の影響で道をふみ外してしまう子もいる。
 今度は僕が社会に、子どもにお返しをする番なのではないか。

 2005年4月、乙武さんは「新宿区子どもの生き方パートナー」という役職の任命を受け、区内の小中学校に実際に足を運び、気づいたことや改善すべきと思ったことを提言する活動を始めました。

 あるとき、作家の重松清氏から忠告を受けました。教育者の中には部外者に壁を作る人もいて、重松氏も「おまえに教育の何がわかる。だいだい教員免許を持っているのか」という手紙をもらうことがあるということでした。
 教育“界”という業界が部外者の言うことを聞こうとしないのが事実なら、自分も有資格者になって発言してやろうじゃないか。
 はじめは、発言資格を得るために始めた教員免許取得のための勉強でしたが、スクーリングや教育実習を経験するうちに、「本当に教壇に立ちたい」という思いがわき上がり、とうとう本格的に先生になることになりました。

 本書で挙げた多くの問題に、これからどんな答えをだすのか。
 会議室を飛び出した乙武さんの行動がはじまります。
自分も何かやろうと元気が出る本です!! ★★★★★
新入社員が入ってきました。この4、5月は研修などで、社会人としての基礎を固める時期だ。

 研修中、元気の出るような本を紹介して欲しいと言われ、最近読み感銘を受けた 乙武さんの書籍を紹介した。

 ご存知の方も多いと思いますが、この4月より乙武さんは杉並区の小学校教諭となりました。

 なぜ、彼が教育の現場へ行ったのか、この本には彼の思いが綴られている。

 大ベストセラー 「五体不満足」で有名人になり、スポーツジャーナリストになった乙武さんは30を前にし生き方を考える。そして教育の現場に踏み込むことになる。序章にこの話しが書かれているが非常に感銘を受ける。そして自分も何かやろうと元気になる。

 学生から社会人への脱皮で苦しんでいるような新入社員がいれば、この本を読み元気になって欲しいと思う。