英軍将校の記録ということで、軍事的解説にも踏み込んだ戦記かと期待して買ったが、
正直言って駄作であった。
白人の人種差別的思想から、日本人蔑視の表現が随所に散りばめられている。
日本軍の規律正しさ等には一切触れず、史実なのか伝聞なのか憶測なのかさえ明らかでない
日本軍の残虐性・狡猾さを悪意に満ちて書いている。
当時日本軍には陸海軍の航空隊しかなかったが、それを「日本空軍」と表現するなど、
あまりに拙劣な事実誤認も多い。

これらは著者である元英軍将校が自身の戦闘体験ゆえに目が曇り、
冷徹かつ公平な見地から歴史を述べる資質を欠いているせいなのか、
朝日新聞出身の訳者のイデオロギーのせいなのか、原典を読んでいないし、
読む気もないので、どちらに原因があるのかは解らない。
いずれにせよ、本棚に置いておく価値はないし、誰にも読んでほしくないので、
古本としても出品せず、廃棄する。