古典が中心
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大戦間の黄金時代や戦後間もない時期のいわゆる古典と呼ばれる作品を中心に紹介されています。
現在は、忘れられたような作家、作品も多く収録されています。新刊では入手が難しい作品も多いですが、インターネットが発展した現代では古本での入手もしやすくなったので、従来よりは容易に作品に触れることが出来るでしょう。
また、個々の作品紹介のほかに「本格」、「ハードボイルド」、「サスペンス」といったテーマ別の座談会も収録されており、コンパクトにまとまったミステリ史の資料としても役立つでしょう。
その他、原題が併記されている点や作品名、作者名の両方から引ける索引など、ガイドブックとして丁寧な作りになっている点が評価できます。