平七郎に惚れました
★★★★★
まず、こんなお役目があったのねぇと思いました。「定橋掛」。通称橋廻りという同心職。同心職の閑職、墓場というところに甘んじている主人公。若手のホープだった彼が、仲間に貶められてこの墓場に追いやられたのに、捻くれもせず飄々と日々のお勤めをこなしている。まだ若いのに、なんて心の広いできた人なのかしら・・と、つい惚れてしまうわけで。 1冊の中にP.80前後の短編が4つ。1つ1つがまるで1時間の時代劇ドラマを観ているようです。著者はもともと脚本家なので、セリフまわしも素敵だし、殺陣のシーンは迫力があります。シリーズ化しているようなので、これから先も楽しみです。