劉備、曹操、孫権の3人が築き上げた3つの王朝、蜀・魏・呉の成立から滅亡までを描いた「三国志演義」。カラフルな図版とマップによってわかりやすく、また、物語とはちがう実際の歴史の知識も得られるよう紹介しています。
あらすじ詳細
★★★★☆
「三国志演義」を元に、エピソードを簡潔に説明されています。
地図やエピソードの要を押さえているために頭に入りやすく、
美麗なイラストに見とれるほど素晴らしく、とても良い。
ただ、細かい描写までは記載されていないので、
本格的な「三国志演義」に入る前の予習として使えますよ。
一部割愛されているエピソードもあるようですが、
分かり易く、頭に入り易い文章で記載されているだけで価値があります。
「三国志演義」を大枠を理解できるので、入門として良書ですよ。
総天然色で、きれいで、見やすいです
★★★★☆
全編カラーで、とてもきれいなイラストによって説明している三国志ガイドになっている。
三国志の物語や登場人物を説明するだけでなく、実際のこの当時の武器や、風俗や、物語と少し異なる史実、あるいは三国志から生まれたことわざも所々紹介して、コンパクトな内容でありながら立体的で飽きずに読める。
あくまでも概要レベルの本なので、ひとつひとつのエピソードや戦いについては詳しくはないが、三国志を読むにあたってのポイントや登場人物の人となりについてはわかりやすく説明されている。まだ三国志にそれほど詳しくはない方が、とりあえず三国志の全体をざっと眺めておきたいという時に読むのには向いているのではないかと思われる。
コンパクトな内容、かつ、美しいイラストが良い
★★★★☆
三国志のおさらい本は世に幾つもありますが、本書の良い点としては、次のことが挙げられるでしょう。A5サイズで比較的コンパクトであること、全編カラーで見やすいこと、当時の生活習慣や官位の紹介があること、各戦場について現代中国での地図上の位置が示されており地理感覚を掴みやすいこと。付け加えるならば、この分野では定評ある諏訪原寛幸氏のイラストが抜群に良いです。特に、赤兎馬に跨り、方天戟を構える呂布は妖しいほどに美しい。
ただし、コンパクトゆえに、若干割愛されているエピソードもあります。例えば、傾国の美女鄒氏に溺れた曹操が、張繍の反撃に追い詰められた末に屈指の猛将典韋を失うという、宛城での有名なシーン。これは本書では取り上げられていません。
そういった点から、三国志入門者〜中級者向けの内容と言え、余すことなく「三国志」全体を押さえたい方ならば、もっと重厚なおさらい本を手にした方が良いでしょう。