インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

企業会計とディスクロージャー

価格: ¥3,780
カテゴリ: 単行本
ブランド: 東京大学出版会
Amazon.co.jpで確認
時代の形見 ★★★☆☆
ディスクロージャー制度全般について、斎藤先生の主張を交えながら網羅的に
解説している良書。
現行制度の単なる説明に終始することなく、そうした制度を生み出した
根源的「思想」や、意思決定有用情報の提供という開示制度そのものの目的を
念頭において、過去・現行の制度を批判的に検討している点が本書のポイント。
特に、取得原価主義の意義や投資の分類と混合属性アプローチの節などは
斎藤氏の「思想」がにじみ出ていて読み応えがある。

ただ、「実現概念」に拘泥しすぎて、公正価値会計に対しやや詭弁的な批判を
加えている点は否めない。
「投資家の評価がそのまま会計情報になる世界なら、そもそも会計の開示制度 
 はいらない」
と述べており、それはその通りであるが、しかし、「市場が完全でない」という
事実の上に開示制度の意義があることをもし認識しているのであれば、
経営者によるのれん(無形資産)の価値測定開示の有用性を頭から排除するのでなく、もう少し別角度からの検討を加えていただきたかった。

とはいえ、日本の会計学会をリードしてきた大先生の、そして旧時代の日本の
会計学会そのものの「遺産」として、手許に長く置いておきたい一冊。



ある程度の知識を前提にしている ★★★★☆
題名にもあるようにディスクロージャーに力点がある。時代の変化をなるべく分かりやすく解説しようと試んではいるが、全くの会計の知識がない素人には理解できないし、金融商品等の知識なども必要である。
そういった点では、入門書という位置づけはできない。

しかしながら国際会計基準審議会の動きや企業の財務情報開示に関わる内外法制の改革などの大きな変化の中にある会計の先端に追いつくためには必読の書であり、特に企業において財務会計に携わる人向きといえる。

実務家にとっても有益で示唆に富んだテキスト ★★★★☆
ある程度会計の知識のある人を前提にした中級レベルのテキスト。前半は現行の会計ルールが少ない語数で簡潔に表現されている。著者の癖に慣れないうちは読みづらく感じられる部分もあるが、随所に本質をついた説明があり、行間を補いながらじっくり読み進めていけば多くの示唆が得られる。最近の新会計制度について改めて振り返ってみるのにも有益である。後半の財務会計の研究動向の概観や「オールソン会計評価モデル」を解説した部分などは、普段「会計学」と疎遠な実務家が読むと新鮮で面白く感じられると思う。