フィラデルフィアっ子のミュージックは、他にも人懐っこいところを見せていて、「俺のことが好きなんだろう、お嬢さん?」と単刀直入に尋ねてきたりする。また、「Womanopoly」は、ボード・ゲームの「モノポリー」をたとえ話に持ってくるというバカバカしい展開にもかかわらず、苦境を乗り越えた女性への祝福たり得ているのがおもしろい。前作『Juslisen』に収録されたジョージ・ハリスンの「Something」のカバーに続いて、今回はローリング・ストーンズの「Miss You」が超強力な演奏(本作中、もっともベースが活躍する)でよみがえっている点にも注目だ。こうなると、よほど過激なファンでない限りはスティービーの二番煎じだという文句は出てこないだろう。このアルバムがかもし出す雰囲気には抗しがたいものがある。(Rickey Wright, Amazon.com)
そういう意味ではこのアルバムは前作より明らかに進化してると思います。硬さが取れて、のびのびしてると思います。コーラスも多く、音がリッチになった感じ。ストーンズのカバーも面白いですが、#9、#10 などは、さしずめかつてのスティービー・ワンダーが漂わせていたファンキーで泥臭い、それでいて壮大な雰囲気さえ感じさせます。
今後も聴いていきたいアーティストじゃないでしょうか。
個人的な感想としては、ストーンズの "Miss You"のカバー
を聴いて得した気分になりました。
基本的に原曲に忠実でありつつ、よく聴くと所々にひねりも
入れられていて、安心さと新鮮さを同時に楽しむことができ
る、いいカバーになっていると思います。