インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

名前のない女たち (宝島社文庫)

価格: ¥800
カテゴリ: 文庫
ブランド: 宝島社
Amazon.co.jpで確認
パンドラの箱かもしれません。 ★★★★☆
よくできたインタビュー集だと思います。全部で20人の企画AV女優という立場にある女性のプロフィールを聞き出した内容です。正直20人全員を読むのは少しシンドかったです。何しろ、一人ひとりの女性の経歴がヘビーですから。このインタビューで伺えるのが、イジメ、DVの影響の大きさです。かなりの割合で、その被害にあわれています。イジメやDVの被害に遭うと他人との接触に障害を持つということが起きます。また、できるだけ早くお金を稼いで環境を変えようとします。こういう女性にとって、そのための実現可能な手段が、援交、水商売、風俗産業となっています。さらに割りの良い仕事としてAV女優があります。AV業界は、ある意味こういった傷をもつ人たちの受け皿になっているようにも思えました。恐らく、昔から、イジメやDVの被害者はおられたことでしょう。犯罪小説などにもよく使われています。以前なら、人前に姿を晒すことなく日陰の世界で生きることになったような女性たちなのでしょう。ところが、現代では彼女達は、AVに流れてきたために、人目につくようになってしまったということだと思われます。彼女達は、社会の陰部、パンドラの箱を開いて見せたのかもしれません。そんな思いがいたしました。
嘘臭い話ばかり… ★★☆☆☆
本当に壮絶な人生を送ってきた女優さんもいるだろう。しかし、女優さんがエンターテイナーとしてインタビュー応えようとしているせいか、明らかに嘘で話を脚色して盛り上げようとしているのが分かり逆に褪めてしまった。
まとめる側の力不足。 ★☆☆☆☆
企画AV女優へのルポタージュである。扱うテーマはいいのだが、一読して思ったことは、彼女達はおそらく「虚実入り乱れた」事を話しているのではないか?私は女で、そういう世界で仕事をしていた知人がいるので分かる。そもそもエロ本のインタビューでしょ??同情を引くように、注目を浴びるように、ある事ない事まくし立てたり、事実であっても大げさに話したり虚勢を張って見せるのは、こういった世界の女性の常だ。「フィクション」で読むと、面白いと思う。似たような話ばかりだが…。

インタビュアー本人の目線が偏っているのにも、まとめる力が不足しているのにも、気になった。あるAV女優と一緒になって「公務員の仕事」を普通に冒涜している事にも、この作者の人となりが感じられ、不愉快に。

偏らず、虚実入り乱れて話しているだろう彼女達にももっと突っ込んで書いて欲しかった。力不足のインタビュアーでなく、もっと力がある人なら、とても面白く読めたに違いない。
mmm ★☆☆☆☆
インタビューを受けた彼女たちは、本当に壮絶な体験をしています。

でも、そんな彼女たちへ向ける目線に偏りがあるように思えます。

アダルトビデオを制作する人々、彼女たちから利益を搾取する人々にも焦点を向けないと、本当に彼女たちが置かれている状況が分からないのではないかと思います。。。
本当に彼女たちはAVに出たいのでしょうか?もし、他に選択肢があったら、、。
結局彼女たちはAVの世界に追いやられているのではないでしょうか?
彼女たちをそこへ追い込むものにも目を向けるべきだと感じました。

本が出版されてから日が経ちますが、彼女たちは元気なのでしょうか?
心に傷をおってはいないのでしょうか?



波瀾万丈伝ではなく、根底にあるものを読み取りたい本 ★★★★☆
日本にはこんなに数多くのAVが毎日発売されていて、それだけの女優が
いることにまず驚いてしまう。
本書で紹介される女優は、トップAV女優の肩書ともいえる、「単体女優」
ではなく、主として過激な企画のために使われ、捨てられていく
「企画女優」の20名のインタビューを集めたものである。

20名それぞれ、ドラマでもあまりないような、過去を背負って生きている
ことがわかる。まさに、波瀾万丈な人生である。
ホームレス、レイプ、近親相姦、虐待、多重人格、だまされ…
人それぞれに独自の人生を背負っていることがわかる。

ただ、この本から読み取れるのはそれだけではない。この20人の人生に
共通して見える、根底にあるものを読み取りたい本である。

つまり、この本で紹介されている女優の9割以上は、特に小さい頃の家庭環境に
問題があると言わざるをえない、ということだ。
「小さい頃に必要な愛情が半分足りなければ、いつかその半分をどこかそれた道で
補うことになる」ということの実例集といってもいいほどだ。
また、色々なタイミングが重なり、心にぽっかり穴ができているタイミングの時に
道でスカウトに声をかけられたというタイミングも共通している。
さらに、それでも、AVの世界に入るというのは、決して周りの人の助言ではなく、
自分の意志で決めている、ということも共通点として挙げられるだろう。

私は、著者の中村淳彦さんとおそらく同じ感性を持っていて、「一生の証拠として
残るAVの道に簡単に入ってしまうのだろう」という素朴な疑問がある。著者も
同じスタンスでインタビューしているので、分かりやすい。
ただ、最後にまとめ上げる文章力がやや低いため、☆4つとしたが、扱っている
テーマは興味と需要があるものだと思う。