読みにくい
★★★★☆
これからは楽しく五輪の体操を見れないだろうな、と思ってしまう衝撃のレポートでした。ちょっとでも興味があれば、読んで損はない内容だと思います。
ただ、他のレビューにも指摘がありますが、文に問題あり。直訳しただけ?というような箇所や、まるで素人が辞書を使って翻訳したのかと思うような読みにくさが所々ありイライラしました。それを省けば☆5です。
うちは水泳やらせてますが・・・
★★★★★
岩崎恭子ちゃんの本に「水泳だからこそすこしぽっちゃりした健康的なシンデレラが誕生した」とあったので、水泳は大丈夫と思っていたが、コレを読んでそうも思っていられなくなった。「太るから甘いもの禁止」と言うコーチ。体重測定もする。減量を命じられることもある。ローティーンの女子でアイスやチョコが嫌いな子がいるだろうか?
年々塗り替えられる記録にアップアップする子どもたち。今や10歳やそこらの子が100m自由形を1分そこそこで泳ぐのだ。恐ろしいかも。
親も同罪
★★★★☆
単なる暴露本ではありません。人を通して生きるということの罪深さを訴える書だと思います。そして、旧社会主義国の体育学校ではなく、「自由の国」アメリカのスポーツクラブを舞台にしていることに、私は驚愕を禁じえません。
ベラ・カローリーをはじめとするコーチたちだけでなく、できれば選手(というか子ども)の親たちに対してももう少し厳しい態度で臨んで欲しいと思いました。コーチと親は共謀共同正犯の関係にあるといっても過言ではないでしょう。子どもを守るべき親たちがしっかり生きていれば、このような悲劇が起こる余地はありません。
自分自身が努力して何かを勝ち取るのでなければ、それは自己実現でも何でもありません。それはどれほど年齢を重ねてもできることです。親たちにも、人に頑張らせる人生でなく、自分が頑張る人生を生きて欲しいと思います。
課題は文章力
★★★☆☆
まさに今、日本中でも関心の高いフィギュアスケート。
華やかな表舞台の側面を書き綴ったこの本は、衝撃のノンフィクションと呼ぶに相応しい。
しかしながら、いささか不親切な本である。
「ところで、」から始まる文は、毎度お決まりの切り出し方で飽きさせる。
「かの有名な○○事件」と表記したのみで、どのような事件であるか説明が無い、
もしくは最後にようやく簡単に説明してある。
同じ人物について、あちこちに記述があり、まとまりが無い。
細かい箇所を挙げていけばキリが無いが、要するに読みづらいのである。
ただ翻訳しただけ、という印象が拭えない。
ノンフィクションであるからには、テンポよく読ませる事も必要ではないだろうか。
今もどこかでトレーニングをしている少女達の無事を祈らずにはいられない
★★★★★
世界で1番危険なスポーツって何だと思う?って聞かれて、女子体操かな、と答えたことがあった。思春期前後の女性があんな離れ技をやってしまうんだから、怪我する人も多いんじゃないかなって。でも、実際のところどうなのかは今まで知らなかった。私はこの本を読むまで、女子体操を絶賛していた。細い身体を持つ妖精は静と動を描く。感嘆せずにはいられない芸術作品だと信じていた。オリンピックの陰に隠された児童虐待。魂を奪われ人形と化した少女達。その痛みは、比較的平和に生きてきた私の想像をはるかに越えるのだろう。女子体操を娯楽として楽しんでいた私は、虐待に荷担していた1人に数えられるのだろうか。本のページを湿らせた涙で、少しでも罪を贖うことができるだろうか。