欧州の帝王 ローラン・ボック登場!
★★★★☆
日本でのローラン・ボックは残念ながら、コンディションが悪く、嘗て西ドイツで戦慄の試合を猪木と演じた、『強さ』は、影を潜めている。
しかし、そうはいっても、やはり『地獄の墓堀人』『魔人』と形容される、凄みの片鱗だけでも見たいというのであれば、日本での試合は超貴重である。
2m近い上背と140kg前後の巨体は存在感だけでも相手を圧倒するほどである。
ローラン・ボックのバックドロップが炸裂するが、受身のスペシャリスト・猪木でなければ、ここで試合は終わっている。
猪木は、結局ボックをバックドロップで投げることが出来なかった。
接近戦では、いくら不調とはいえ、ボックの力が上回っていたことは、否定できない。
かつて、ディートリッヒ、ゴーディエンコ、マスカラス、アンドレなどと伝説的試合を演じた最後のライバルが猪木だったのである。
パワー、テクニックという意味で、バックランドと戦わせてみたいレスラーだった。