歌舞伎の世界を気軽に
★★★★☆
歌舞伎漫画、第3巻。
可愛い外見に反して男らしい主人公・出雲が、「女形」を演じながら梨園(=歌舞伎界)に飛び込んでいく物語です。
「男の娘」をプッシュするにはギャグ要素が強すぎるかな、とも思うのですが……確かに舞台の合間には、いよいよ際どい服装やシーンが増えてきたかもしれません。
ミニスカメイド、セーラー服、ハイカラさん、その他諸々。
実際にも妄想でも、出雲が常にコスプレ祭り状態なのは相変わらずです(笑)
数話で一つの事件を解決する形式は1〜2巻と同じのため、少しマンネリ化が始まっているかも。
しかし1巻から存在を示唆されてきた梨園の御曹司達も揃ってきましたし、いよいよ歌舞伎役者に囲まれた出雲自身も身の振り方を考え始める必要がありそうです。
もっともここまで皆に好かれては、歌舞伎から離れるのは難しいような……。
なお読みやすさを配慮してか、実際の歌舞伎とは異なる描かれ方もされています。
とは言えアドリブで切り抜けたり仲間のミスをフォローしたり、『ガラ○の仮面』を髣髴とさせるアクシデントに立ち向かう出雲の土壇場の度胸は読んでいて面白い!
単行本には簡単ながら演目解説等もあるので、歌舞伎を全く知らない方にもオススメ。
是非、気軽に気楽に新しい世界を楽しんでみて下さい。