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空の思想史 原始仏教から日本近代へ (講談社学術文庫)

価格: ¥1,155
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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空思想を知るための基礎文献 ★★★★☆
 インドからチベット、中国、日本に至る仏教の歴史をたどりながら、「空」概念の意味・意義の変遷を、コンパクトにまとめた書。多様な仏教思想を整理する手腕は見事。ただ、その反面、あまりに明解すぎてかゆい所に手が届いていないようなもの足りなさも感じないではない。しかし、巷間、「般若心経」を題材にした実にいいかげんな「空」理解に基づく数々の駄本が流通している昨今、こうした基本をふまえた概念史が安価で手に入るのは、不幸中の幸いである。
仏教の大河を俯瞰 ★★★★☆
 あまりにもヴァリエーションの多い仏教の教え。仏教とは何か、どの範囲を仏教ととらえるかという問いに頭を悩ませてきた。最近、仏教というのは特定のドグマではなくて、釈尊に源流を発する一つの大きな「流れ」ではないかと考えるようになった。

 本書は「空」という仏教の中心概念の捉え方を鍵に、この大きな流れを俯瞰しようとするものである。インド、チベット、中国、日本。川は大きくうねりを見せる。

空思想について知りたければ他の本を ★★☆☆☆
この本を買う時に注意しなければいけないのは、「思想史」であって、「空思想」の解説本ではないということ。つまり、「空」とはなにか?に紙面を割くというよりも、空思想の歴史的な変化を中心に述べている。しかし、歴史の面からの空思想の追跡も完全ではない(特に歴史が進むと顕著)。この本を読んでも一番知りたかった「空って何?」という問いはわからずじまいだった。個人的には中村元氏の「竜樹」の方が「空」について親切に説明していると思う。
「空」が実感できる ★★★★★
立川武蔵さんは、現代で最も信頼できる仏教思想の研究・解説者のひとりです。とにかく難解さと膨大さが尋常じゃない仏教の経典や論文を、原典から丁寧に読み解き、それをできるだけシンプルに説明しよう、という理想をもっておられる方。今回は大乗仏教の核となる「空」の理論について、思想史的な考察と解説を行っています。彼の他の一般向けの書物と同じく、楽しみながら仏教を学べる部分が多々あります。ただし、この本の主題である「空」の思想は、仏法の原理であり最重要ポイントであるがために、やたらに理解しがたく、そのため、さすがの立川さんの説明でも、一読しただけでは何が何だかわかりません。しかし、ひっかかる個所をじっくりと読み込んでみることで、「空」の意味と意義が、だんだんと実感できるようになってくるから不思議です。本書は、高レベルな仏教思想入門の好著です。
現世の救済 ★★★★★
神話的表現が侮蔑を招いてしまう現代において、仏教の救済原理を正しく説き明かす良書。
概念化された浄土宗の教義に絶望感を持つ人に、特におすすめしたい。我執の否定が組織、教団への服従に利用されてはならない。それは実在性の否定であり、聖なるよみがえりへと至らねばならない。

脳内に歪んでとらえられる俗世の現象世界は、現実そのままに仏法によって変容を遂げる。