もうこういう風に思ってしまった時点であなたは彼らの音楽にノックアウトされてしまっているのです。
真のヴァーチュオーゾにのみ可能な非リズム楽器だけのグルーヴィな演奏。
その時点でグリスマンバンドの音楽ははるかな高みに達しているというのに、猛烈なリズムの嵐の向こうから聞こえて来るのはなんとも美しいメロディの数々!
そして炸裂するジャズミュージシャンも裸足で逃げ出す凄いアドリブ、塊??に細かくアレンジされた曲構成、アクロバティックなアンサンブル。
これらの要素が束になって僕たちの心をわしづかみにするのです。
CD化に際しては実にうれしい名曲「16/16」が追加されました。
本作は、後にセンセーションをまきおこすドーグミュージック誕生の衝撃を、いつまでも伝えてくれる、そんな名「ファーストアルバム」なのです。