セミプライベート、セミパブリックエリアの囲い込みとは、
本質的に異なる問題を内包しているのである。
あるエリアの囲い込みは、つまり、市民に開放され共有されるべき、
街路、歩道、公園、ビーチ、川、小径、運動場への侵入の排除、
つまり高所得階層による「公共財の非共有」を意味しており、
空間面・安全面において国がになってきた「財の再配分機能」を
高所得者層が拒否するという、現代国家への巨大な政策的帰結を
生み出している。城塞都市を思い描いてもられば良いかもしれない。
所得階層の2極化が進む若年層に読んでほしい一冊。