夢二は、哀愁漂う画風の女性絵<夢二式美人画>によって知られるが、詩や童謡の創作にも長じ、詩と画を融合させた芸術を産み出している。

　そして恋の詩。本書に収録されている詩などは、現代でも十分通じる内容で、古きしきたりの残る大正時代において、現代的ともいえる、恋多き人生を歩んだ様子がうかがえる。

　やわらかいタッチの挿し絵とともに、恋人とともに読むと一層感じるものがあるだろう。そして、文京区弥生の「竹久夢二美術館」などで、夢二の世界にたっぷり浸りたくなる。

一ページ、一ページがとてもやさしくて
言葉にも絵にもうっとりしてしまいます。
文章のボリュームは少なめだけど
竹久夢二の雰囲気は十分楽しめます。