SFファンタジーにナンセンスと健全なお色気をちりばめてあるが、出てくる女の子は顔は少女漫画に出てくるような大きな瞳の少女なのに、体はエッチな、俗に言うやりたくなるプロポーションというアンバランスさ。これがいわゆるロリコンのはしりだったか?
今読み返しても「あめいじんぐマリー」など20年前に書かれた作品なのに絵も中身も全然古くないのでびっくりした。逆にいうと、吾妻ひでおが如何に前を走っていたかということがわかる。吾妻氏は今は「失踪日記」で有名になってしまったが、「ぶつぶつ冒険記」の中にお酒の話が出てくるのには苦笑してしまう。
吾妻ファンなら揃えておきたい一冊。
特に、入手困難な奇想天外社から発売されていた ぶつぶつ冒険記 の再録は嬉しい。古典的な古きよきSFマンガです。
時代的にも、堂々とSFを書くことが出来るようになった作者がノリにのって書いているのが伝わってきます。話の密度も非常に濃い。連作モノのSFショートショートのコミック版のような雰囲気といえば伝わるでしょうか。
マッド君は、フラッシュゴードンをギャグにしたようなパルプSF。気軽に楽しめます。あめいじんぐマリーもその系統かな?秋田書店から出ていたコミックの書き下ろし表題作でした。