学生のときに読みたかった!
★★★★★
タイトルとは違い、ほとんど水の話である。しかし、読めばその水の力について、水は単なる水として、それ以上も以下でもなく、ただの流体としてしか現代の科学では扱っていないことがわかる。言われてみれば結構意外、灯台下暗しか。
実は水というのは、温度によって流れる速度が違い、流れ方によって、水の純度も違ってくるのだ。水は冷たいほど(というよりある一定の温度で最高に)早く流れるので、人体のほとんどが水でできている我々は、お風呂に入ったあと冷水を浴びた方がいいのも血行がよくなるからなのだ。
水は螺旋状に流れるときに純度が増すらしく、シャウベルガー発祥の地のドイツで生まれた浄水器メーカーBRITAは今日本でもヒットしているが、注ぎ口を見てみると、なるほど螺旋状に流れるようにできている。BRITAを持っている人は見てみるといい。シャウの理論では、現在の水力発電は膨大な量のエネルギーを無駄にしている。
こんだけ素晴らしい理論が発見されているのに、あまりメジャーじゃないのは、多分石油利権を脅かすからだろう。水の動力だけで、巨大なエネルギーを生むことができるからだ。資源は乏しいが水だけはふんだんにあるわが国の研究者にぜひ読んでもらいたい。BRITAのように実際に利用されている例を見ると、信憑性が高く、この本は宝の山である。メーカー研究者は必読の書である。
文系の私でも、読み進めて行くのが勿体ないほどで舐めるようにして読んだ。先のコメントにもあるが、学生の時に読んでいたら絶対この道に行きたかったと思う。水の持つ特性に水は記憶するということを発見しているが、波動だったり記憶だったり、およそ物理とは程遠い要素を含みながら、一方で石油以上のエネルギーの可能性があるところに、理系を選択できなかった私にあらぬ夢を見せてくれるのである。
水の大学があって然るべき…。
★★★★★
本当のことを言えば、私は、この本の途中途中、あまりにも深い洞察なので、一気に読み進めることができず、少しづつ、少しづつ噛みしめながら読んだ。
もし子供のころにこの出会いがあれば、私はヴィクトル・シャウベルガーを師として仰ぎ、この道(水、酸素、森林、河川についての包括的で詳細な理解…)を目指しただろう。大学で彼の業績を学べる筈もなかったろうけれど…。
今は、彼について知りうる知識を読書として更に追って読み進めて行こうと思う。そうすれば、地球の一部でもある”私”の取るべき行動も自ずとはっきり見えてくるに違いない。
自分の子供が心臓病で生まれて手術した時に、命、心臓、酸素を体中に行き渡らせる血液…の働きに思いを廻らせ、緑がCO2を取り込んで酸素を供給してくれることも考え合わせ、この宇宙の創造は、酸素を中心になされたに違いないと思い、酸素について極めてみたい(知りたい)と思った。でもそのときは、私の知りたい知り方で極めている人はいないだろうと思っていた。でも、いたのだ。はるかに凌ぐ深い洞察とスケールで、生きた命としての水や森や河をそのまま、まるごと、そのものを理解していた人が…。
彼の思想と業績が、今から科学の中心的な主流を形作って行くだろう。
私は、彼の思想と彼が明らかにした内容を踏まえ水の大学を作ったらいいと思う。これから、総合的に水の性質と循環を知った上で、砂漠の緑地化、河川、森林のプロを作って行かなければらなければならないと思う。(この本を読んで、アマゾンの原生林が地球にとってどれほど大切かを知って、”Amazon”はいい名をつけたなと思いました。Amazon.comがその大学作りませんか?)
凄いよ、本当に。石油も何も要らない。どんな貧しい国にも、貧しい個人にも、無限にエネルギーを得ることのできる、フリーエネルギーを自然から学び、導き出して、それを実際に作って証明していたのだから。
*一般向けとしては、少し難解な本ではあると思います。でも日本にはまだこの本ぐらいしかないので、選択の余地はありません。
地球環境を考える一助として・・・
★★★★★
オーストリアのナチュラリストで
自然と調和する技術エコ・テクノロジーを考案した技術者…
第一次世界大戦の煽りで 正規の学問を受けられず
アルプスで森林監視員として働いているときに
偶然目にしたマスが川を遡上していく動きに着想を得て
水の特質を観察することで
自然が使う内波(implosion爆縮)的な作用を通じ
従来の発電機の127倍ものエネルギーを引き出す方法をつかむ
1937年には音速の約4倍1290b/秒の水力を誇る 内波エンジンを開発
戦争でエネルギー問題の危機に直面していたドイツ軍への協力を強要され
ヨーロッパが終戦を迎える直前に 彼のいた研究チームは「空飛ぶ円盤」を打ち上げ
三分間で硬度1500bまで上昇し 時速2200`を達成した
ドイツの敗戦後 彼の技術を理解できなかった連合国は
「原子力エネルギー」の研究をしないことで 彼を釈放した
……とまあ読み始めたばかりの本です
水にとりつかれた男とでもいいましょうか
専門的なところもあって手強い内容ですが 読み始めたら止まりません
水を観察し そこからエネルギーを取り出す考え方や技術は
身の回りにあるエネルギーを生み出す水力・火力・原子力の技術からは
まったく想像がつきません
それ以上に驚かされるのは
洞察力の優れていたシャウベルガーが
早くから地球環境の危機について警鐘をならしていたことです
彼は生前 批判や弾圧を受け異端視扱いされていましたし
ざっとした経歴だけでは「とんでも」系かと勘違いされそうですが
優れた着想と奥深い考えを持っていた人物でした
地球環境が彼の推論通りの道をたどっているいま
180度違う角度から自然を観てみると
人も地球に生かされているんだなぁと 謙虚に考えさせられます