宮川左近ショウのテーマ曲を聞きたくなって.
★★★★☆
宮川左近ショウのテーマ曲を聴きたくなってさがしたら,このCDがみつかりました.いいですねこの曲.三人が声を合わせて「熱と力で今日もまた,しっかりやりましょ時間まで」というところがとくによい.高座の終わりにも三人のコーラスがあったようにに思っていたのですがなかったです,実際どうでしたかね.
ただし,後年左近さんが亡くなられた後,松島さんが角座のピンの舞台で,華やかだった左近ショウ時代のことをしみじみと語っておられたことを覚えている私にとっては,少し感傷的になります.またフラワーショウを聞くと,どうしてもリーダーのぼたんさんが入水自殺を遂げたことを伝える小さな新聞記事を読んだときの驚きがよみがえります.
拾いものだったのが柳次・柳太さんです.テレビで彼らを見た記憶はあるけれど柳太さんが早くに亡くなられたので,実際の漫才の内容はあまり覚えていなかったのです.収録されている「板前修業」はほんとに練り込まれた傑作だと思いました.
大阪漫才音楽ショーほか
★★★★★
大阪の漫才は、出てくるだけで華やかな漫才さんがかつてはいた。フラワーショーの舞台に出てくるだけで、会場がいっぺんに明るくなり、お馴染みの道頓堀行進曲に乗せたテーマソングは、関西人なら誰もが口ずさめた時代がかつてあったと言えるだろう。それくらいに、フラワーショーは人気者であった。このCDの中では、リーダーであった華ぼたん(かつての浪曲師吉田駒千代!)が、珍しく節を演じている。おなじ、浪花節をベースにした宮川左近ショウの録音は、脂が乗り切っている事を感じさせる音源であり、リーダー左近の節もいい。そのほか、大阪の三大アホのひとり、ラッパ(「平和ラッパ・平和日佐丸」)、今は、公演や芝居の世界に入ってしまった女性トリオ漫才「かしまし娘」や、「柳次・柳太」が聴ける。このメンバーが実際の舞台に出たとしたら大入り満員で立見席も売り切れで入場できないことは間違いない。