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サハラ、砂漠の画廊―タッシリ・ナジェール古代岩壁画

価格: ¥3,570
カテゴリ: 大型本
ブランド: 新潮社
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サハラ砂漠の中の贅沢な巨大ギャラリー ★★★★★
タイトルを見ても最初はどんな写真集なのか見当もつきませんでした。
評者にとっては「タッシリ・ナジェール」という固有名詞自体が初耳だったのです。

一体どんな内容を扱った本なのだろうというくらいの思いはあったにせよ、大した期待もせずに開いたのですが・・・・びっくり!!こんな凄い所がサハラ砂漠の中にあったとは。
「壮麗」などといった普段使い慣れない言葉でしか表現できそうもない、写真の数々。

当初は贅沢なギャラリーを案内してくれる写真に巡りあえたことに感謝の気持ちさえ抱いていたはずなのに、勝手なものでページを捲るうちに実物が見られないことにもどかしさや不満さえ覚えてしまいました。(とんだ罰当たりですね。)
本書は、今から5千年以上、場合によっては1万年近くも前に制作された壁画の写真を多数収録したものなのですが、それに対して自分がこんなにも惹きつけられるなどとは想像もできませんでした。
描かれている人や動物の動作、姿勢などが生々しいのでしょう、出色はやはり「表情」のような気がしますけど。
そもそも、当時この辺りに大きな川が流れ、人々は様々な動物に囲まれて生活をしていたということ自体も驚きでした。

写真の感じでは、辿り着くのは大変そうだけれど、現地に行けばのんびりと時間を忘れて鑑賞できるかも、と思っていたのですが、残念ながらそれは甘い考えのようです。
巻末の文章を読んでがっくり。
本書に収められている写真は今から30年以上前の1978年に撮影したものとのこと、風化も進んでいるだろうし、場所によっては観光地化も進んで落書きの被害にも遭ってしまっているとか。
少なくとものんびり静かに干渉というのは叶わぬ夢と化してしまったのかもしれません。

世界遺産にも登録されているらしいので、「ひょっとしたら自分が知らなかっただけで、有名な遺跡なのかもしれない」と現実に引き戻されてお終いになりました。












ため息… ★★★★★
サハラ砂漠が数千年の昔、豊かな植生に恵まれ、
そこを舞台に繰り広げられたであろうヒトと動物のさまざまな営みを
壁画を通して鮮やかにうつし出している。
サハラ20年―野町和嘉写真集の対となる写真集である…と思う。

本書には生きているモノはほとんど登場しないが、
氏のライフワークとなった祈りの中で生きる人々に向ける視線が
壁画に描かれたヒトや動物に同じように注がれていたことを感じる。
壁画もまた一種の祈りなのだろう。

私は「SAHARA」が特に好きなので
撮影時期が重なる本書の雰囲気はたまらない。

朝日新聞にて荒俣宏氏も触れていたが、
動物好きとして勧めたいのはガゼルの出産を描いた壁画である。
母親が生まれたてのよろめく子を鼻先で促すこの絵は
そのまま動物図鑑で使えるほどの描写力。
子の脇下に鼻先を入れ乳房へ導こうと
母ガゼルが首から背中を大きく丸めている。
そう、馬や牛、草食動物がこういうしぐさをするんです。
うっとり。