”普通の紙に普通の印刷で、魅力的にみえる印刷物とは?”
★★★★★
すばらしい!と思いました。
印刷そのものの原点なのに、あるようでなかった本。
そして流行をほどよく汲み取った、今一番欲しい印刷のサンプル本。
この本がすばらしく思える点の一つとして、特殊印刷の事例をほとんど載せていないことがあげられます。
印刷のことを知ろうと思い勉強するうち、特殊紙や特殊印刷、型押しなど、”魅せる手法”が多彩にあることを思い知らされます。
たしかにそれは知っていたら有効な知識にちがいありません。
が、それも踏まえたうえで我々がもっと知りたい!とたどりつく着地点の1つとして
”普通の紙に普通の印刷で、魅力的にみえる印刷物とは?”
という点があげられます。
その疑問や欲求を、2色印刷、その色の組み合わせや選ばれたモチーフ、
さらにモチーフを組み合わせてつくる模様など、
さまざまな条件で満たしてくれる本です。
中に一部、特殊印刷の事例も入ってますが、
必要最低限の印刷で最大限の効果をあげている事例だと思うので
「そういうことを知りたいんじゃないのに!」という気分にはなりませんでした。
もともと、2色印刷でおもしろい事例の載った本を探していたのですが、こちら以外には見あたらなかったです。
女性が好きそうなシンプルだけど温かみあるモチーフが溢れています。古さも全く感じません。
今のイチオシです。