女性の自由時間は少ない
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1960年から5年毎にしてもう10回目となっている。睡眠、食事、仕事、家事、レジャー活動など1日の時間の使い方を通して、私たちの生活、ひいては社会の現在の様子や変化を知ることもできる貴重なデータとなっている。
この調査はもともとNHKの始めた調査で、テレビ・ラジオがどの程度視聴されているか調べようとしたものである、1970年から続いていた自由時間の増加傾向が、今回頭打ちとなり、私たちの生活様態が2005年を境にして、変化していく可能性を示唆している。今後一層少子高齢化する傾向にある社会の中で、私たちには何が問題になるか、見えてくるものがあるかもしれない。
全国12600人の協力があってなされた調査で、全国的傾向をほぼ予知することができる資料的価値があることは間違いない。
女性の生活時間を見ると、多様な拘束時間を担っている。自由行動に時間を費やす余裕がない。女性が結婚生活と仕事の両立や子育てを楽しむ余裕が持てるような社会の実現が必要になってくる。
これから先、デジタル化がいっそう進む中で、メディア利用にとどまらず、私たちの生活全般にどのような変化が生じるのか。世論調査をとりまく環境は年々厳しさを増している。今後ともこのような調査を見守りたい。