さらに、著者は、事例の事実関係にとどまらず、法律、予算、補助金についても幅広く取材されており、どこまでが行政の仕事でどこからが国民の仕事なのか、分けて考えることができます。
もし日本で同様の制度を導入するならどうするか、というシュミレーションにも役立つでしょう。環境をよくしたいと考える方々全員に、幅広くお薦めできる良書だと思います。
題名を読むだけでは、無批判的ドイツ礼賛本にも見えますが、いい意味で期待を裏切ってくれました。文句なしに星5つです。
今はまだ日本ではあまり見ることができないけれど今後確実に浸透してくると思われるリユースコップがドイツで実際にどのように普及していったのか、
環境に配慮した結果景気が良くなったという今までの主張を押しのけた成功例等の具体的なことが豊富に書いてあり説得力があります。
しかし、一番重要なポイントは、日本でドイツと同じ環境政策を実行しなさいということよりも、
我々市民一人一人が環境問題を意識し行動を起こすことこそが本当に大切であって、
ドイツが環境先進国と言われる所以も市民のその行動力にあるのだということが本書では強く訴えられています。
持続発展可能な社会を作る、ただの絵空ごとで終わらせるのか、本当に実現させるのかは我々市民一人一人の手にゆだねられてるのだということを強く自覚させられました。
これからの日本を作っていく学生がとくに読むべき本だと思います。
簡単に読めるので、高校生にも、お勧めである。