アドュ ラミ さらば友よ
★★★★★
ルノー・ベルレーは人気があった。女性に。誤解がないように言っとくけど私が鴻上の「ヘルメット」のAさんのことを書くのは実はL問題(革マル派用語だが中核派も使うと聞いた)の傷が癒し難くAさんに恋愛感情など全く持っていなかった。Aさんは私のL問題のこと知ってたのかどうか知らない。組織上は先輩だから私が一文に移籍するとき幹部から聞いたかも。お互いプライベートなことは聞かないのが礼儀。でも二人きりでいるときは何を話したんだろ。私が煙草の火を彼女の手に落とし「馬鹿!」と睨まれたな。夏目坂のアジトで鉄アレイを片手で何分もてるか「ゲバ君勝負しない?」と挑発され腕力に自信があった私があっさりあの細腕に負けてしまった。「どお?」といたずらっぽく微笑んだAさん。私をどう見ていたんだろ?まあ馬鹿だと見てたんでは?用心棒だしね。Aさんは良家のお嬢様で育ちの悪い私とは本来階級?が違う。あー「さらば夏の日」か。スクール水着を着て泳ぎの得意なAさん。砂浜で子犬を抱いていた。かなずちだと告白したら嘲笑された。ラブロマンスは映画だけのこと。「さらば夏の日」「さらば友よ」