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簡素なくらし─つつましやかに、美しく

価格: ¥1,365
カテゴリ: 単行本
ブランド: WAVE出版
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同感 ★★★★☆
他のレビュアの方も仰っていますが、
もう少し深みがほしかった、という印象を受けます。

最近多いのが、自分の持ち物などを掲載し
写真ばかりのカタログのようなムックのような本。
それに比べたら、もう少し著者の意見、考えなども出ていると
思いますが、もう少しひとつひとつに対してのページが割かれていたら、と
思います。もっと読んでみたかったので。

でも、先述のカタログ系のものに比べたら
細部にこだわりもあり、出てくるものも「あ、またこれね」
というものでもなく、よかったと思います。
また装丁や表紙がかわいらしく、よかったです。

他の方も仰っていますが、帯には「女の子」「乙女」とありますが、
それよりは「スモールライフ」「シンプルライフ」の方が
ふさわしいような気がします。
それでも好き ★★★★☆
インテリアへの興味からライフスタイル系の本にも心動かされますが、個人の著書で購入したのは、今のところこれだけ。少女のポストカード、映画、アーミッシュ、宝箱など、ところどころにちりばめられているキーワードに共鳴し、まるで古い友人に再会したような印象を受けたからです。また、柔らかな語り口調だけでなく、ときにスパイスの効いた表現が出てくる文章も、著者の性格が垣間見れて好感が持てます。ただ、内容が暮らし全般に広がり、やや散漫な感じがするため、テーマをタイトに絞って欲しかった…。あと帯の紹介文は、オリーブ少女的なニュアンスが強い感じがして、ちょっと誤解を招きそうな気が。(これは編集サイドによるものでしょうけど)ベースはあくまでも「つつましやかに、美しく」。オリーブ少女的なものは期待しないほうが良いと思います。
すてきですが・・ ★★★☆☆
一回目を通したら、もう一度読みたい、と思うほどには内容の濃さを感じませんでした。
著者のホームページを良くのぞいていましたが、その雰囲気は変わらず感じられます。
淡くてちょっと硬質な感じ。
あるスペイン映画が好き、とか趣味の良さも渋い良さ。
エッセイとして深い内容ではないので、さらりと読める。
もう少し一つの題目を掘り下げて書いてくれたらもっと面白かったのになあ、と思います。
よくある写真の多い暮らし系エッセイから一歩踏み出して欲しい。今後に期待。
たしかな目をもつ女ひと ★★★★★
イラストレーターで布小物作家としても活躍中のmistouこと奥村麻利子さんの初のエッセイ集。

裏表紙に赤い糸でMの文字が刺繍されているだけの写真もないシンプルな装丁はかわしまようこさんの本の装丁などを手がける葉田いづみさんによるもの。この本を通して、少女的なるものを愛おしむことはあっても甘すぎず(あくまでひそやかにこっそりと)かといって所謂作家さんのようにストイックすぎることもないかの女独自のスタンスが改めて浮かび上がってきます。

そう、この絶妙な匙加減!「つつましやかに、美しく」丁寧に暮らすことを何よりも生活の基本として、その暮らしの枠組からはずれてしまうことはしないと決めているかのようなmitsouさんのひかえめな中にも見え隠れする芯の強さがこの本からふつふつと立ち上ってくると、わたしは自分の節操のない生活を顧みてため息を吐くと同時に朝のひんやりした空気に触れた時のようなぴんと背筋が伸びる心地がします。

そっけないくらいにシンプルでいて、でもどことなくユーモラスでとぼけたような雰囲気をもつかの女のイラストや小物や、ここに収められた文章たちはいつもわたしたちに―かの女のことばで言うと「にっこり」してしまうような親しみを感じさせてくれるのです。

印象的だったのはかの女の美に対する考え方。
かの女が美しいとするものは「用の美」。
「もの」は役割を与えられて使われることではじめてほんとうに美を放つのだということ。
当たり前のことなのに日常に溢れ返る「もの」を前にしているとつい忘れかけてしまうこと、そんな大切なことにふと気付かされます。

この本には、かの女の今好きな「もの」や幼い頃から彼女を形成してきたさまざまな「もの」が写真やイラストとともに愛情を以て語られます、それは書き言葉として書かれているというよりはむしろ今ここで温かいお茶でも飲みながら目の前で話掛けられているようなそんな親密な距離の近さなのです。そして、何よりも驚くのが、こんなにあれやこれについて語っているのにもかかわらず、かの女がこれまでに選んで来た「もの」がすべて一本の糸でつながっているように一貫しているということ。

かの女が15歳の時にお小遣いをはたいて買ったランプが大切に大切に使われて、十数年も経った今も未だ現役でほの暗い光を放っているという事実、その筋の通った一貫性はかの女自身をいちばんよく表していると思うし、その濁りのない選択眼にわたしはただ驚きをもって心動かされるのです。