さらに、フィリピンに行ったときの「おお、なんだこれは」
と思ったことを面白おかしくレポートしてくださいます。
ここでもカナリ笑えます。
そして「出稼ぎの誤解と現実」の章では、実際に出稼ぎの
現場を見てきた著者が自分の体験及び奥様とその親戚との
係わり合いなどを中心に徹底的に分析をしています。
「出稼ぎ」に対するイメージは様々ですが本書のように
その渦中にいる方が分析することは大変意義のあること
だと感じました。また、クラブにおけるお姉さん達の立ち振る舞い
及びカラオケの導入によるクラブの運営方針の変更などについて
も論じられています。
最後の章においてフィリピン人と日本人の考え方の違いを
著者が丁寧に分析しています。そこには地域性の違いや
社会観などが盛り込まれています。
本書は面白おかしく書かれているので確かに笑いながら
読むこともできますが、本書を出発点として様々な
学問を学んでみることも楽しいともいます。
本書から文化人類学、言語学、法律論などに発展する
ことができると感じました。