苦労させられた木本編
★★★★★
「日本の野生植物」の草本編のフィールド版はなかなかフィールドワーカーにとって重宝したが、残念ながら木本編は長い間出版されなかった。これは、草本編に比べて木本編の読者層が薄く、出版冊数が期待できないからという出版サイドの問題だったが、長い間の関係者、日本の野生植物の読者、フィールド版を必要とする研究者、技術者たちの後押しを受けてようやく出版されたのがこの木本編のフィールド版だ。
編集方針は草本編のフィールド版と一緒だが、もとの冊数が少ない分、若干薄く感じる。
ぜひ、草本編、木本編を対にしてフィールドに持出して欲しい。
ちなみに、私の所有本には、当時の編集担当からの出版できたことに関する礼状が今もはさまれて残っている。
種の同定用図鑑として推奨
★★★★☆
卓上版2部冊を写真の縮小化、解説の簡略化により1冊にまとめ、携帯可能にしたもの。卓上版は1冊あたり一万数千円もしますから、お買い得感は大きいです。携帯用としてはやや大柄ですが、これ一冊でほぼすべての木本が載ってることを考慮すればやむを得ないでしょう。
解説は必要最小限で植物の生態を知るには不十分です。したがって、この本は種の同定用図鑑として割り切った作りといえます。
とても良い図鑑です。
★★★★★
樹木について綺麗な写真が掲載されてるので、樹木同定には十分な図鑑と言えます。初心者にはやや扱いにくい図鑑ですが、ある程度の樹木名が同定できる方から、ベテラン(専門家)の方にも、長く使っていける図鑑です。樹木観察などへ出かける際には、つねに持ち歩いておきたい一冊です。