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エコノミストは信用できるか (文春新書)

価格: ¥1,728
カテゴリ: 新書
ブランド: 文藝春秋
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勇気ある批判本 ★★★★☆
早くからこのような本が出ないかと思っていました。景気の各場面で、私自身の予想や考えと違うことが多く、本当にエコノミストの言う通りなのか疑問に思ったことも何度となくありました。
毎年、日本経済新聞の新年号に株価や景気の見通しについて各界の識者や経営者の予測を掲載していますが、一度として当たったことがなく、こんないい加減な見通しでよく会社の経営や経済評論という職業が成り立っているなと感じていました。
今まで、長期間にわたり評論家の言説が当たっているか、またそのブレを丹念に調べたものはなかっただけに、この本はそうした疑問に答えてくれる、勇気ある批判本です。
しかし、IT革命を批判的に見ている点は、その後のITの全産業への影響を考えると、判断を誤っていると考えられます。
前後の一貫性や議論の整合性、説得力、市場供給力、市場需要力という5つの指標でランク付けしていますが、「エコノミストは信用できるか」という表題であるならば、市場需要力という指標でエコノミストの信用を評価すべきかどうか疑問にも感じました。
筆者には4〜5年ごとに改訂版を出していただくことを望みます。そうして筆者の自己評価も含めれば、より公正なものになっていくでしょう。
公平な分析に好感 ★★★★★
1.内容
少々古い話になるが、経済新聞などで、経済について処方箋を出しているエコノミストと称する人たちがいるが、調べると(本当によく調べてるな・・・・)言っていることに一貫性や整合性はないし、時の政府の方針に沿ったりと、問題が多い。90年代近辺の日本の政策について、インフレターゲットについて、など、トピックごとにエコノミストの主張を検討し、最後に、エコノミストそれぞれに、一貫性などの5項目(その中には、「市場供給力」という、内容に無関係な項目もあるが)につき採点している。
2.評価
これだけエコノミストの主張がバラバラなのは、一貫性や整合性がないという批判も可能だが、それだけ経済を分析して処方箋を出すのが難しいということではないか?という疑問があるが、それよりも、多くの文献を駆使したこと、ならびに、評価の公平さを重視して、星5つ。なお、著者は、私の見る限り、構造改革も規制緩和もインフレターゲットも支持していないように感じた。
面白いです ★★★★★
エコノミストを詳細に論じたのが本書です。更にエコノミスト
だけでなく日本経済新聞についても論じている部分があり、過去構造改革を
もっとも煽った同紙が今もっとも構造改革を批判している部分など。
あっという間に数年前の議論が忘れ去られる日本では貴重な指摘だと思います。
エコノミストの論理や主張の一貫性についても言及がありクルーグマンのように
かつてネオリベラル的経済政策を説いていた人の矛盾などもついています。
ポズナーの「パブリック・インテレクチャルズ」を紹介していますが、
この本を是非翻訳してくれないだろうか・・とも思います。
論点は多岐に渡り、ある程度経済政策などに精通した人には非常に有益な書物です。
何より面白い! おすすめの1冊です。
エコノミストは信用できない(人が多い) ★★★☆☆
 エコノミストの過去の言動をチェックし、その首尾一貫性のなさを指摘している。
 言っていることがコロコロと変わる人が多いが、そういう人であっても人気を保ち続ける人もいる。時代のニーズに合った発言をできる人はその発言の真偽、一貫性を問わず人気を保っている。
 将来の予測というのは大抵外れるものだし、実際に発生した事実以外のものが発生したかどうかを実験室で再現するわけにもいかない。バブル期からデフレ期まで、世論はあるときは「最強の日本」を、あるときは「日本の崩壊」を信じたがり、それを唱えるエコノミストがもてはやされてきた。
 そう考えると、エコノミストは占い師と同じで、人々が聞きたいことを唱えていれば良いのであって、皮肉なことだが信用できるかどうかはあまり意味を持たないのではないかという気がする。
株や投信で儲けるのにまったく役に立ちません。 ★★★☆☆
株で儲けるのにどのエコノミストの意見を参考にすればいいかなんてことをこの本に期待すると全くの期待はずれ。この本は難しいのです。言葉が概念的、抽象的で経済の素養がある程度ないとチンプンカンプンです。内外価格差は円安でこそ縮まるなんてことがすーっと理解できないので、巻末にでも経済の仕組・用語・見方などの解説が付いていれば少しは分かりやすくなったと思うのですが。また、エコノミストのいうことが個人、時系列によりバラバラですからなお分かりづらいのです。巻末に40人のエコノミストに対する蜘蛛の巣グラフのレヴューが付いていますがこれだって簡単ではありません。政府税調の委員長になった香西泰さん、日銀総裁候補の噂さえある竹中平蔵さん、「300万円で暮らす・・」の森永卓郎さん、ミスター円の榊原英資さんらは低い評価でした。
最後に著者の東谷暁さんは編集関係の仕事が長かったようですが、どうやってこんなに経済が分かるようになったのか聞いてみたい。