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信じぬ者は救われる

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本
ブランド: かもがわ出版
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ただのお二人のお茶話? ★★★☆☆
菊池氏が香山氏の著作に興味を覚えて対談が実現したとある。

ニセ科学のある意味専門家の菊池氏であるが、本書の中では
あまりその分野の詳細は語られていないように思う。
香山さん的にはスピリチュアルな方向に対する対談を望んでいるようにも
感じます。
騙されていると思わない者はある意味幸せなのかな。
疑って信じない者が実は不幸せなのかも(自分ですが(笑)
まあ、結局は知る事より考える事なのでしょうね。(by 池田晶子)
あまり読後感は良くなかったですね。
イケメンと美女? ★★★★☆
 朝日ニュースターの番組『宮崎哲弥のトーキング・ヘッズ』に著者の一人、菊池 誠氏がゲスト出演されていたのを機に、著書を検索。先日、勝間和代批判本『しがみつかない生き方』を読んで共感した著者、香山リカ氏との対談本である本書からまずは読んでみた。

 テレビではいかにも科学者っぽい、神経質でとっつき難そうな菊池氏が本書の表紙や各章扉にある顔写真では、豊川悦司をややワイルドにしたようなイケメン風で、こりゃナイス!相方の香山さんも実に美人で明るく撮れている。きっとカメラマンが上手かったんだな。

 で、中身わってーと、まずは延々とお二人で『水からの伝言』批判。でもこの『水からの伝言』って、他の雑誌でも批判しか読んだ事無いんですけど、そんなに影響力あったのか知らん?勿論、学校で道徳の授業の教材に使うなんてのは、言語道断だが、今となってはかつてのノストラダムスの大予言、ギボ愛子、織田無道、タカツカヒカルなんかと同様のトンデモ・オカルトとしてのお笑いネタでしょう。

 むしろその後の江原スピリチュアル、血液型占い、マイナスイオンなど現在も実害が継続中であるような分野を徹底的に批判して欲しかった。特に菊池氏には科学と疑似科学の線引きについてもっと語って欲しかったのだが、ポパーの反証理論さえ全く触れられずに残念。

 後半は大部分が香山さんお得意の「だまされる側の心理分析」に終始して、やや物足りなさを感じた。

 でも、くだけた雰囲気での対談は、文章も非常に読みやすく、活字も大きめで、通読には何の努力感も不要。

 因みに、122ページで香山さんが「可能世界意味論」をドゥルーズの「n個の性」と並べて引用しているのは、非常にミスリーディング。「あ、この人ちゃんと勉強してないな」ってのが丸分かりで、おそらく三浦俊彦あたりの紹介をなまかじりしたのであろう。その点、宮台真司のクリプキ言及と相似形。
本書、読後感悪し ★☆☆☆☆
エセ科学に関して主張しておられる菊池誠氏の対談集という事で一読してみた。
まず自分の読み方としては目次から前書き、後書きと最初に読み本文へ移るというスタイルをとっているのだが・・。

本書の後書きで菊池誠氏が911の陰謀論に関して批判的に書かれている。
「アメリカ政府の陰謀なんていうのは、ちょっと考えればナンセンスでおかしいと気づくだろう」のように書いているのだが、
本書では「うわべ思考を超えて進めるか」という項がある。

以上を述べて結局こいつは何が言いたいんだと思う方がおられると思う。
結論から言うと、最後の最後で菊池誠氏は本書の内容に反する事をしてしまったのだ。
自身で墓穴を掘ったのだ。

本文では「思考が二分化する社会」や「思考が単純化する人々」と、あたかも対談者二人がそうでないような書き方をしている。
けれども、菊池誠氏自身よく調べていないと思われる911事件に関して後書きでは批判を加えている。
あたかも911事件に何の疑いもなく、ニュースの報道を信じているようだ。
彼自身、ある点においては"うわべ思考"で”思考が二分化”しているのだろうか。

後書きに関して、これほど固執して評価するなんてと思われるかもしれないが
本書の論議では一貫した主張がなされていただけ、後書きでズッコけたという点で星2つとさせて頂く。

ちなみに私自身は"911陰謀論"なんてのがアメリカ政府主犯なんて信じていない。
ただ、アメリカ政府が何らかの情報を持っていると信じている。
本当に信じぬものは救われるのだろうか。
合理vs不合理という構図は不可避なのか ★★★☆☆
非合理なもの信じる風潮について二人の論客が語る。

非合理なものにはまる人は、「すすんでだまされたい」人が多いという。根拠不明だからこそ逆に信じられる。スピリチュアルの場合、自分にない力をもつ(と信じる)相手(江原啓之氏等)からのシンプルなメッセージで救われるのだ。逆に科学の如く論理的で隙のないものは彼らには嫌悪される(香山の実感によれば、今は科学に悪い印象を抱くものが相当多いらしい。科学主義を前提とした戦後の教育を普通に受けて育てば、そうはならないと思い込んでいたので衝撃的だ)。

この状況に対し、合理側の人間は、その人が幸せならと容認していいのか。それはよくないと二人。理由として、●意図的なだましに遭っているかもしれない、●真実をみるのは人の責務、●無関係の人に迷惑をかけている場合がある、●不合理な短絡思考は社会を最後に不幸にしうる(例えば軍国主義化)、などをあげている。

だが思うに、「信じたい」彼らにノンをつきつけ、「こちらの世界」へ戻るよう説得に走るのは、結局は、不合理なものへの違和感に端を発した価値観の押し付けではという気もする。非合理なものを排除したがる合理側の、不寛容で愛のない心性も、問われるところだろう。

合理と非合理とがぶつかりあうという不幸な図式を止揚する考え方がないものか。すぐ二分して言い争いになるのは実際たまらない世界観だ。幸福についての哲学的な議論も参考にしながら、対案を見出していく必要があると思った。
これは良い「気付き」の本です ★★★★☆
 いわゆるニセ科学に付いて対談形式で取り扱った本。ごく軽い気持ちで信じている人たち(つまり,社会で大多数を占める人たち)に、最も有効に働きかける内容となっています。
 スピリチュアル、「水からの伝言」、マイナスイオン、血液型性格判断,ホメオパシー,その他知名度の高い話題が多岐にわたって取り上げられています。

 私たちが日常生活の中で、もはや常識として接しているものが、(重大な事実を打ち明けると言う風でもなく)ごく当たり前にニセ科学として扱われているという事実に,衝撃を受ける人も多いでしょう。その衝撃は、その人たちの「気付き」につながるに十分だと思います。
 こういうサラリとした扱い方は、反発を受けずに受け入れさせる上ではむしろ良いやり方なのかも知れません。

 内容は読みやすく、ハードルは高くありません。科学的知識も必要ありません。その分,(対談と言うこともあり)個別の深い掘り下げは不足気味で,ニセ科学に興味を持っていろいろ読んでいる人たちには物足りないでしょう。これは,飽くまでも入り口の本です。
 ただし,だます側の視点,だまされる側の視点,信じている人の説得など、いろいろな論点が含まれていますので,思考を広げるきっかけとしても使えるでしょう。

 あと、引用について書かれている方がいらっしゃいますが,少なくとも本書に関しては,私が目を通した限りでは特に問題となるような引用の仕方は見当たりませんでした。ごく妥当だと思います。