アメリカ南部の黒人奴隷が食べていたソウルフードに始まり、世界各国の差別を受けていたからこそ生まれた食べ物について、現地の取材を通して明らかにしていきます。
著者自身が被差別部落の出身で、自分自身のルーツを探るという目的もありました。
今まで知らなかった事実を知ることができ、一気に読んでしまいました。一人でも多くの人に読んで欲しいと思います。

日本社会には見えなくなったと思われているものがあります。被差別部落はその一つではないでしょうか？私は学生時代、民俗学・文化人類学の授業を聞いたことがありますがが、このような分野でフィールドワークしているとき、この被差別部落の片鱗に触れてしまうことがあるそうです。見えなくなったものを見ようとする行為。これを不快に思う方がいらっしゃると思いますが、知ることもとても大切なことだと思います。無知は罪、言い古された言葉ですね。私の知らないことばかりで、非常に興味深い書でした。