女子高生コンクリ殺人では、100人を超える少年が女子高生監禁の事実を知っていながら誰も救おうともせず、そのうちの多数は実際にその部屋に行き、レイプした者も居る。
彼らは特別なケースではなく、氷山の一角なのだと身近な少年達を見て、思った。
同時期に起きたアベック殺人事件では、親の愛を知らない施設の子供たちが嫉妬からアベックを平気で冷酷非道なやり方で殺し、金銭を奪った。
彼らに共通するのは、自分さえ良ければ良いという全ての物事に無関心な態度と、無知で無教養の為に常に受身で暇を持て余し、なおかつ仲間以外の他人は敵であるかのように鬱憤を晴らすための攻撃対象としていることだ。
最近出てきた酒鬼薔薇聖斗にしても、すぐに執拗な復讐を行い、限度というものを知らなかったそうだ。
世の中の人間には、大人、子供に関わらず、常識を持って冷静に判断できる人間と、深く物事を考えずに気分で行動する人間が居ると思う。
後者のような大人に育てられた子供が、親となり、またそういう子供を生み出すのではないか。
自分の目の届くところで子供が、毎晩夜中じゅう路上で騒いでいても注意しないどころか、注意した人に対して逆ギレするような親やそのまわりの人間を見ていて、そう思う。
文中に「あそこ(綾瀬)はヤバイから」という記載があったが、ヤバイ場所にはヤバイ人間が集まるのは自然だし、そういう風土で育った以上、まともな考えを持つのはまず無理だろうと思った。
限定された場所だけにではなく、エリート社会や普通の環境であっても、ひねくれた人間、自分さえ良ければ良いということを行動で示す理性のない人間は居る。
この本を読んで、こうはなりたくないので、人間として堕落しないように自分を律していかなければならないと思った。