小さな子供でも・・・
★★☆☆☆
外国の要人を扱った「吸血鬼はレジスタンス闘士」「吸血鬼地獄谷を行く」と「水」の怨霊を扱った「吸血鬼、交差点に立つ」の三篇が収められています。
このシリーズは、吸血鬼親子が現代に巣食う様々な「悪霊」と戦うのが主に描かれています。そんな中に、時々「悪霊」よりも悪い「人間」が登場します。この辺りを見ると、「人間」が一番恐ろしいと言っているようでもあるのですが、そこは赤川作品です。柔らかな文体で、何となく心を休らがせてくれます。
子供向けということもあって、余分な描写は一切省いて、短い文章でテンポ良く物語が進みます。小さな子供でも、飽きのこない本だと思います。