いざ、という時のための必需品。職場編
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私は東海地方に住んでいるので、常に東海地震の不安にさらされています。夜に地震の災厄に遭った場合、真っ先に必要となるのが光です。巨大地震が発生すれば、ライフラインは寸断されます。何も見えなければ、建物からの脱出すら難しくなるのです。
私はいつ、どこにいる時に襲ってくるのか分からない震災に対応するために、自宅に置いておくための中型ライト、ネックストラップで24時間身につけておくための装身用ライト、職場で制服のポケットに入れておくためのライト等、ライトについては万全を期すために毎日の研究を欠かしません。
今回購入したE2DLは、家庭用には小さく、外出用や装身用には大きく、中途半端な大きさです。私がE2DLに惹かれたのは、そのタフさでした。米国FBIに採用されている確実さ、堅牢さ。これは民間用とは一線を画すものがあります。大震災は、ブラウン管テレビをスーパーボールのように弾いてしまうほどのエネルギーがあります。他のライトが全て故障しない保証はどこにもありません。
そこで耐ショック性能に長けて充分な明るさを得られるライトが必要だったのです。その答えがE2DLです。私はこのライトをどこで使用するかを入念に検討しました。その結果、最も危険物が多い職場で使うという結論に達しました。
どこの職場も似たようなもので、防火設備は完璧なのに、地震対策は殆ど行っていません。仕事に使用する機器が震災時に宙を舞うのです。運良く落下物の無い廊下にいたり、あるいは机の下にすぐ隠れられたりできれば幸運です。しかし震災に都合はありません。危険な場所で震災に遭えば、命を落とす可能性があります。想像を絶する地獄絵図を目の当たりにするのです。
E2DLはFENIXのL2D-CEより太くなるものの長さは約36mmほど短くなります。このため半袖シャツのポケットに入れることが可能となりました。全ての気候において制服のポケットに入れておける。実に大切なことです。私は長さのあるFENIXのL2D-CEをブルゾンのポケットに、E2DLはシャツのポケットに入れています。ブルゾンが要らなくなればE2DLだけを装着しておけば済むことです。
E2DLの長所はこれらだけではありません。光が尋常の明るさではありません。最大120ルーメンとありますが、この光と、自宅用に準備してあるGENTOSのSF-503Xと輝度を比較したら、160ルーメンを誇るSF-503Xよりも明るいのです。どうやらSUREFIREの数字は独自の算定方法で決めているようです。他社の数値とは全く違います。
とにかく強烈なスポット光ですから、拡散フィルターは必須アイテムとして準備が必要のようです。もし自分が生き残れた場合、即座に自分の担当部署を一瞬で照らせる能力を持ちます。他の装身用ライトが壊れていなければ、動ける人にライトを貸して救助・脱出作業が行えます。瓦礫の山となったフロアから脱出することは至難の業です。強力なライトは不可欠。その主役に成り得るのがE2DLです。
唯一の弱点は、他人に貸せないことです。失明の恐れがありますし、ヘッド部で怪我をする等二次災害につながります。使い手には、使い方を知り尽くす努力が求められます。
今の時勢、明るいうちに帰宅できる職場なんてありません。高性能ライトの所持は護身術の一つと考えましょう。余裕があれば、拡散フィルターとランヤードも揃えておくことをお勧めします。