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調和(紙ジャケット仕様)

価格: ¥2,625
カテゴリ: CD
ブランド: ビクターエンタテインメント
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鬼才 ★★★★★
79年作。ブラジルが生んだ鬼才ミュージシャン、パスコアルのリーダー作としては4th。前作と比べると、明るくリズミカル、メロディの美しさが際立ち、更にブラジル北東部の伝統音楽・民族色が強まる。テクニカルだとか実験的だとか言えそうな部分もあるが、そういう音楽をこれ見よがしにやるような嫌味さは皆無。自由でピュアな精神が描き出す、風景・色・匂い・感触などが鮮やかに浮かび上がってくるようなサウンド。
「聖者ジョルジェ」は唇を震わす音、朗読、煌めくエレピ、清らかなフルート等が舞う。楽器だけでなく声も含め音楽として一体感がある。「ハンモック」は音自体が何かの呪文のような不思議な曲。どこか謎めいた旋律が強迫的に繰り返される。「とうがらし畑」はRTFを思わすハイテンションなジャズロック。スピーディで切れ味鋭いアンサンブル、どのパートも抜群にシャープかつ大胆で文句なしにカッコイイ。叩きつけるような迫力の展開が、バンブーフルートによる伝統音楽風に急変するのも面白い。「サンパウロの一日」はサックス等の演奏の断片、机や灰皿を叩いたり擦ったりする音、ノイズ、様々な音が巨大な力の塊となって迫る。こういう前衛作ってまともな音楽として聞けない自己満足に堕しかねないが、ちゃんと聞けるどころか、ロックの熱さ・勢い・カッコよさすら感じさせるのだから凄い。「聖アントニオへの貢物」は1曲目に似るが、語りの割合が高く演劇的。「組曲:北南東西」は楽しげに跳ねるような曲調だが、なめらかな流れを乱すことなく時々フラッと不穏な色へ傾く。地味にベースがカッコイイ。「驚き」はサックス・クラビネット中心にせわしなく翻り、どんどん加熱し速度を上げていくアンサンブル。「教祖マラー」は土俗的、原始的な宗教の祭のよう。打楽器を基盤に、妖しくエキゾチックな歌やブレス、咳払い、口をくちゃくちゃ言わせる音?などが盛り上がる。