ワヤンクリ
★★★★★
カンパニー松尾さんて人は誰とも波長の合わせができるため、遊ぶのがとてもうまい。時々残酷なことを言うのも、相手の出方を既に予測した上でのことだから言われた方は頷かざるをえない。打算とは違う人生経験と観察眼、すなわち常にいい緊張感を絶やさないでいられる好奇心の人なのだと思う。さて今作ですが、陰の使い方の一言につきます。セル仕様の悪いところはライトをかんかん照りにするせいで何処になにがあるかが丸わかり。パーツを目で追ってしまううえに小さなモザイクも手伝って見る側に空想や夢想をさせる隙間を与えてくれません。しかしカンパニー松尾氏はあえて薄っ暗い部屋での撮影に拘泥します。闇に含有される包括的成分をうまく活用し、肉と肉の陰翳をつくりだすことで見る者の脳をセロトニンとオクトパミンで充満させるのです。セツクスはやっぱり暗いところでやらないと。知人にとてもよく似た女の子、というのも含めて星5つ。