短いのに深い民話
★★★★★
表題の「ネギを植えた人」という話が大好きです。ホンの5ページほどの、驚くほど短い話なのに、人間の世の中に存在する一つの真理を見事に描き出していると思います。
この話には色々な解釈があるのでしょうが、私には、「ネギを植えた人」というのは、ソクラテスやキリスト、吉田松陰など、己の命を顧みずに、同胞をより人間らしくしたいと願い、行動した末に、同胞に殺された信念の偉人たちの寓意だという風に読めました。
「ネギを植えた人」が、この世で人間として、一番偉い人なのだと思います。私たちは、我々を人間らしくしてくれた人たちに受けている恩のことを、忘れてはいけないのです。