明るく暖かい雰囲気の演奏
★★★★☆
インバルの指揮は、情念みたいなものを全く感じない、すっきりとした客観的なものです。オケの音色が暖かく、ほのぼのとしてます。歌手は3人ともそれぞれ高水準だと思います。ヴァイクルは、歌い方がちょっとオペラティックなので違和感がなきにしもあらずですが、この曲を出来るだけ楽しく聴かせようとしているのでしょう。フェルミリオンは癖のない声で好感が持てますが、悪く言えばインパクトに欠けます。「さすらう若人の歌」を歌うヒンニネンは大らかで伸び伸びした歌い方、あまり悲愴感のない明るい歌唱がこの曲らしくなくて新鮮です。