巷の類書によくある例文主義とでもいうべき、「こういうときには、こう書くのです」というアプローチではなく、文章を書く際の目的をはっきりさせ、そのために読み手は何を知らなくてはならないかという観点から構成を重視して書くことを確定していくアプローチを解説した本。タイトルが英文ライティングになっていないのも、こうしたアプローチは何も英文を書くときだけでなく、どんな言語でもそうだといっているからだ。ただ、これからのネット社会でのコミュニケーションを考えれば、日本人の英文ライティング能力向上が急務との筆者の強い主張に基づく格好で、英語が題材となっているのだと思った。