『機関車ハンドブック　国鉄直流電機のスタンダード　EF15×EF58 昭和50年代の記録』…題名を全部書き写すとこうなる。兄弟機であるEF15とEF58を同列に扱って解説した本はこれまで少なかった。その切り口では評価できる。昭和50年代でもEF15,58は全機が健在、その活躍状況を各機関区（東新潟・長岡・水上……竜華・広島・下関）ごとに豊富な走行写真を添えて解説する。

昭和50年代の毎年の年度末時点の両機の配置状況、その機関区での配置・運用、活躍状況、その機関区所属機の外見的特徴、各区の名物特定機のディテール解説など。ただ、配置状況などは題名の通り昭和50年代に限ってしまっているし、ディテール一覧表なども無い。東新潟区の年度別配置表の一覧表は東京機関区と誤記していたりする。（表題が異なるだけで内容はちゃんと東新潟区の内容が載っているが、誤植って読んでて冷めるなー。）

巻末の全車一覧表も大した内容でもなく、各機の製造日とEF13,16,18との改造・改番関係などが載っているだけの一覧表でしかなく、残念至極。ディテール別の分類表くらいは欲しかったなと。これまでのEF58研究本などに比べたら平凡な出来。各地での活躍中の写真の多さは多少評価に値するが…。