前作「メタル・ヘルス」の大ヒットのあとの作品です。前作同様スレイドのカバー曲で2匹目のどじょうを狙ったところはご愛嬌ですが、勢いもありヒットしました。作品は前作の延長線上にあり、ノリのいいメタルです。バンドはこの後メンバーの確執や、天狗になってしまったメンバーの言動などでまわりから総スカンをくらい、急激に失速していきます。なおこのＣＤは廉価盤のため、デジタル・リマスターはされていないようです。

メタルヘルスも、カモンフィールザノイズ以外にも良い曲が沢山揃っていたことはあまり注目されないが本作もそれに負けない程良い曲が揃っている。スレイドのカバーを抜いてもそれは変わらない。一発屋みたいに見られるが決してそんなことはない。しかもその良い曲の殆どがボーカルのケビン”ビッグマウス”ダブロウが作っているのである。

CONDITION CRITICAL ＝とは『患者が危篤状態』を指す。前作『メタルメルス』がバカ売れしたわけで、このアルバムで真価が問われたが、
ぼろが出てしまった。ボーカルのケビンクローニンは『CONDITION CRITICAL』においては『声がいっぱいいっぱい』状態で、聴いてて悲惨です。スレイドのカバーをまたやらかしているのですが、自分達で作曲できなくては負けです。同様の手口はデフレパードが使っていました。
光る楽曲が他人のカバーではいけませぬ。他はまずまずのプロダクションですが、結果的にメモラブルではありません。

１０点中５点　たまたま売れたからって『一流バンド』にはなれません。

このアルバムは、クワイエット・ライオットの大ヒットアルバム『メタルヘルス』の影に若干隠れた存在であるかもしれないが、LAメタルの原点的なハードなサウンドとポップなロックンロールが融合した最高のLAメタルの名盤である！（個人的にです。）

　アルバムタイトル曲「コンディションクリチカル」はスローテンポのバラードだが、ハードなサウンドが腹の奥底に響くハードなナンバー!
　「クレイジーママ！」は軽快なロックンロールにハードなサウンドを載せた軽快なナンバー！

　16年前、高校2年生だった私が、レコードが擦り切れるほど聞きまくった記憶が今でも蘇る。バンドで初めてコピーしたのもこのアルバムだった。
　追伸、もちろんアルバム『メタルヘルス』も同じく名盤だ！