(以下、本書より抜粋)
9・・・ゆとりは、金や物品のあるなし、経済力のいかんにかかわらないものだが、しかしなぜか、世間の人間は、物質的にゆたかだと、ゆとりを持つようである。
73・・・「ちゃんとしすぎて具合の悪いときもある。自分だけがちゃんとしている、と思う奴は、人にきびしいからね。」
136・・・男の仕事というのは、結局、あとで金を支払う、人生すべてこのことに尽きているように思われるのだ。
275・・・「人生は非常識の連続や」
298・・・人生は、もうゆきどまり、と思っていても、必ずどこか、抜け道があり、神サンはちゃんと、「この道抜けられます」の札を吊るしておいてくれてるのである。逆上しているときは、それが目に入らないけれども。
299・・・しかし、いかんせん、努力する能力も生まれつきのものなのだ。生まれつき努力する能力に恵まれてる人は、周囲がよせといっても、努力せずにはいられないものなのだ。努力しない人は、生まれつき、努力する才能に恵まれていないのだから、どんなに周囲で努力するようお膳立てをしてやっても、しないのである。自分が努力したから、人も努力するべきだ、と強いるのは、このへんのところがよくのみこめてないからである。
ちなみに最後の399番目は傑作でした。だからといって本の後ろから読み始めないで下さい。前から順番に読み進めていってはじめて399番目が活きて来るのですから。