心のスプラッタームービー
★★★★☆
内容的には救いの無い映画で、人に積極的に勧めることにためらいを感じる作品だが、中島監督らしい演出力・構成力と映像美で人間の怖さと狂気を表現している点はお見事。まさしく「心のスプラッタームービー」と呼べる作品だ。また、松たか子の演技が良かった。中島監督がこの役に彼女を切望したのを納得できた。
物語を暗示する空模様や音楽等をタイムリーに配置している。作品的には原作本の何十倍も素晴らしい出来だと思う。
内容に関しては冒頭で書いた通り、何の救いもない映画だが、それでもいつの時代も「子どもは大人の鏡」であり、社会の「宝」だ。この映画には「見(魅)せる力」がある。だから見る側にも相応しい力が要求されると思う。どんな信念を持って見るかで評価が大きく分かれるだろう。
先生の宣戦布告。
★★★★☆
松たか子さんを凄い女優だと再認識いたしました。
怖い人を演じるのですが、怖くなる理由を滲ませる人でなくてはなりません。
中学生が暴れまわる作品は多いですが、先生が子供に宣戦布告をするわけです。
学校の先生は、職業倫理や生徒の親や社会的地位や教員組合や公務員的体質といったものに自由を拘束されているように見えます。
そういう先生像のまま、大人が本気で子供に復讐をする時の怖さ。
原作を読んだとき、実は少し設定に無理があるのではないかと思いました。
ただ、筆の力でぐいぐい読ませてゆくような作品だと思ったのですが、
映画でも同じようなことを感じました。
疑問の芽を吹き消してゆくような展開で物語が流れてゆきます。
この先どうなる?という興味の方が優っているのだと思います。
そしてクライマックスまで一気に進んで・・・・。
最初から最後までまったく無駄のない脚本
★★★★★
ある中学校の終業日、1年生のクラスで担任の女性教師が
とある「告白」をするところから始まる。
普段もこうなんだろうと想像のつく騒々しい教室だったが、
担任の話が普通ではないことを徐々に感じ取り、
次第に静まり返っていく冒頭。
序盤は担任による長い長い説明のみなのだが、
一体なんの話をしているのかというぐらい、
支離滅裂だったバラバラな内容がだんだんと集約されてくるところが素晴らしい。
その告白を聞き、クラスが大騒ぎになったときには
映画を観ている側ももう目が離せなくなっている。
担任の淡々とした態度と冷静さがむしろ恐怖感を煽り、
「彼女は本気である」という説得力につながっている。
担任による告白が終わると、今度は別の登場人物の視点による告白に代わる。
それによって過去の状況がさらに細かく理解でき、
問題の終業日以降の各生徒の状況も語られていく。
各俳優が非常にハマり役で、登場人物の演技から目が離せない。
それぞれが自分の大切なものを守りたいために行動しているのに
バランスが少し崩れているために壊れていくのが素晴らしく怖い。
その原因となっているのが、終業日の告白によって立てられたわずかな波風なのだ。
新任教師の熱血ぶりが空回りしている様子がまた恐ろしく、
告白を聞いた生徒たちだけが、なぜ空回りなのかを理解している。
中学生の頃の独特の未熟さというか、
すべて他人事として片づけようとしたり、脆いプライドが邪魔をしたり、
自分を守ることに必死な様子がまたリアル。
最初から最後までまったく無駄のない脚本。
あまりにも見事なデキ。最高傑作と言える必見の作品。強くオススメ。
yuuki's room.
★★★★★
生徒のどうしようも
ない行動がきっかけで
始まってしまった復讐…
色んな登場人物から
の観点が描かれていて
見応えがありました!!
ストーリーが展開して
いくたびにドキドキ
しながら見ました(>_<)
でにろっちのオススメ
★★★★☆
先生・・・いきなり衝撃的すぎですよ・・・
永司商店
★★★★★
2008年度の週刊文春ミステリーベスト10で第1位に、このミステリーがすごい!で第4位にランクイン、2009年に本屋大賞を受賞した、湊かなえの同名ベストセラーが原作。
まさに餓鬼!! と叫びたく成る様な、中学生たちの集団心理を見事に表現している作品。
松たか子さんと木村佳乃さんの演技力は当然だが、少年А渡辺修哉役の西井幸人(にしい ゆきと埼玉県出身。ワタナベエンターテインメント所属)と、少年В下村直樹役の藤原 薫(ふじわら かおる)、更に少女С北原美月・アホのミヅホ役・橋本 愛(はしもと あいソニー・ミュージックアーティスツ所属)の演技力に注目してほしい! 西井幸人にいたっては本作が映画初出演だと言うから驚かされる!?
復讐…けしてそれが正しい訳等ないが、大事な人を遊び半分で殺害されれば、誰しも『それ』を誓うのでは?
子をもつ親や教師は今! 餓鬼共は面白半分ではなく、命の大切さが解る、人と成りし数年後に見てほしい映画だ。
※因みに、「HUAHUAオーデション」にてグランプリを受賞した橋本 愛は「第33回 ホリプロタレントスカウトキャラバン」でも最終候補者に選ばれるが、グランプリ・特別賞の受賞は逃している。ホリプロもったいなくない?
そんで、少年В下村直樹役の藤原 薫は20世紀少年 ‐ サダキヨ(幼少期) 役でも出演なので要チェック(^.^)
vinrougeのオススメ
★★★★★
惜しくもアカデミー賞外国語映画賞は逃しましたが、もっと評価されても良かったのじゃないかと思います。この本を読んだ時の衝撃は凄いものがありました。全ては松たか子さんの「目」の表現に集約されている感じです。バッサリ終わってるので、読後しばらくボーゼン。復讐という2文字では語れない世界です。
本当に読んだり観たり使ったりしたものです
★★★★★
映像に説得力があります。ミュージックビデオのように美しさもあり、原作と同じような行間の緊張感もあり、また松さんの演技も原作とぴったりでよいです。
冒頭のあの中学校の教室の雰囲気は、誰もが通ってきたあの集団臭(みんなでやればコワくない的な)がリアルでホント中学生の子供をもつ親や教師は大変だなあと思います。
Cafe-Masterミッチーのおすすめ品々!
★★★★★
静かで 最恐の復讐劇、
それを中島哲也監督の手腕で
美しい映像とリアルな心情で表現している。
ほんと、ひさびさに面白いと思いました。
株式会社ベンヌ yurikonoのオススメ
★★★★★
私が今まで見た邦画の中で最も衝撃的な作品でした。復習の過程が非現実的すぎていないのでとてもリアルでした。命の重さを改めて考えさせられる作品だと思います。
エンタメマイスターになりたいのです
★★★★☆
ちょっと胸がつまるというか… 「パッケージ内容」の所にある通りの内容です。
賛否両論ありますが、見て損はないかな~って思います。考えさせられる作品です。
ホラーではないですが、後味が若干…じゃなくて結構悪いです。流血シーンとかが苦手な方は見ない方が良いかもしれません。
見た後、手に力が入りません…。
お気に入りを!
★★★☆☆
ちょっとどろどろした感じになりますが。
衝撃の内容です。
今までに観た事のない展開で、新鮮な感じにはなりました。
カップルで観る感じではないかも。
いとうのクチコミ
★★★★★
映像がきれいで、逆にそれが怖かった。
sec☆retary
★★★☆☆
怖かったぁ・・途中見てて苦しくなりました。
現代の暗い部分を見せ付けられるような映画でした。
峰不二子のオススメ
★★★★☆
話題の小説をあの中島監督がどう映画化するのか?と気になり、日本映画で久しぶりに映画館まで足を運んだ作品。
小説を読んだ後に観たので当然ストーリーは知っていたのに、それでも驚かずにはいられなかった。かといって、「嫌われ松子の一生」のように、小説からかけ離れたものになっているわけではない。むしろ小説そのまま映像化していると言ったほうがいい。それでもその見せ方が上手い。ミュージックビデオのようにイメージを見せながらも、坦々と、そして絶望へと引きずり込んでいく展開。ブルーがかった映像と流れるレディオヘッドの楽曲がその絶望感をさらに引き立てています。奇才と言われる中島哲也氏の、映画監督として才能を迷いなく肯定できる作品。
GIRL NEXT DOORのオススメ
★★★★★
松たか子さんの演技がすごいです。ファミレスの後道路で嗚咽する演技は日本映画史上に残るんじゃないですか!