NuBreedシリーズからついにSatoshi Tomiieが登場。でも、ここ数年の彼の活動ぶりから見れば至極当然のリリースか。Def Mix時代とはまるで違うダークなプログレッシブハウス。しかしそのミックス手腕のレベルの高さをここで証明。Disk1の序盤からその勢いは止まらない。どうすれば人を踊らすことができるかを知り尽くしているプレイぶりにはただただ感服。ほんとうにかっこいい。本人がリミックスした(9)なども、オリジナルとは全く違うダークかつハードなプログレッシブに仕上げているのはさすが。所々に入るボーカルも効果的だし言うことはない。
続くDisk2も1を踏襲した作りで、その勢いはとどまることを知らない。実際のプレイとCDのミックスとが全く違うDJも多々いるが、彼はその中ではかなり実際のミックスと近い音をCDにパッケージしている印象がある。ここでは序盤は抑え目に、しかし曲が進むにつれていつのまにか彼の作り出す音の洪水に巻き込まれている感じ。その移行の仕方はものすごく自然でスムーズ。1枚のCDの中にストーリーを構築できるのは限られたDJだけ。それができるTomiieはやっぱりすごい。思う存分彼の世界にやられちゃってください。