表紙は特別よいですが、このレベルの作品はひとつもありません。どの作品も一定の水準を越えてはいますが、太くてシンプルな線なので、好みがわかれると思います。
全体に、ロリ顔のアニメ絵です。
ふっくらした体形が、コマをはみだすような勢いで描かれているので、全体が見えにくいのも実用性を引きさげています。

イラストレーターとして長く活動されてきた作者けいじえい氏の、
初の商業エロ漫画単行本。エロ漫画家の初単行本にありがちな
「絵柄の新旧混在」、特にカバーイラストで騙すような姑息さが
全く見られない点がまず素晴らしい。数年来、氏のホームページを
閲覧してきたファンとして、ベタ褒めのレビューを以下に記す。

エロ漫画という玉石混淆のメディアにあって、氏がこの作品で
見せた画力の高さとサービス精神の旺盛さは絶賛されてしかる
べきである。デッサン力、キャラの魅力的な表情やポーズ、
構図の工夫、描線の滑らかさ、仕上げの丁寧さ、画面の密度、
これら全てが全ページにわたって非常に高い水準を保ち、作品
全体のエロを支えている。特に、細部にまで張り巡らされた
トーンの微妙な濃淡による立体感、人肌の柔らかそうな表現は
特筆ものである。ＣＧの導入によって初めて可能になったと
思われるこの完成度の高さは、それを差し引いたとしても、
ほとんど偏執狂的な職人気質と言える。また、絡みのシーンで
女性キャラを全裸に剥かず、着衣の乱れ方（乱し方）でより一層
エロく見せるという手法を徹底した点も高評価である。氏はエロ
漫画におけるエロのなんたるかを、極めてよく理解しておられる。

ストーリーに関して語るべきことは多くない。各話の展開や
キャラの設定に特段の新鮮味は無く、変態描写はレイプ、放尿、
ソフトＳＭあたりまで。ただ、エロ漫画でのこのようなステレオ
タイプは、エロだけを求める読者にとってむしろ安心材料であり、
必ずしも欠点ではないだろう。レイプもの、と見せかけて実は
誘い受けだったりと、絵柄の明るさに見合った程度に読後感を軽く
する配慮が見られる。

カバーイラストや氏のホームページを見て絵柄を気に入った御仁
には迷わずお勧めする。恐らく、数年後には新装版として再出版
されるなどして、この国の青少年の健全な性欲を長く応援し続ける
一冊となろう。氏の今後の活躍にも期待したい。

「会長と僕」しからぶエロがないため、評価は大幅ダウン。
別に気にしないという方はプラス修正してください。
・SとM：Sなボクシング部マネージャーに（アナルを責めれれながら）中出し。
・誘惑快速：凌辱
・会長と僕：生徒会長に中出し。らぶ。
・Instruction：凌辱
・吐精のお仕事：看護師に中出し。らぶなし。
・MILFの時間：凌辱
・Overstudy：家庭教師×貧乳教え子×その母。らぶなし。
・Seduction：男が弄ばれる話
・管理人さんのひみつ：男が弄ばれる話
・会長と僕と…？：「会長と僕」の続き。新人に中出し。