平凡な生活と、不幸な生活がシンクロする感じが好きで、何度観ても飽きません。
非現実的なんだけど、主演女優の演技感の無さや、
どこにでもあるごく普通の住居やアパート、商店街での撮影により、
現実感を醸し出しているように思います。
そしてラストは、家族という観念から解き放たれた４人の有り様に爽快感を感じました。

　『ひみつの花園』で矢口史靖を知ったので他の矢口作品はどうかと観たのだが、ブラックユーモアというレベルを超えたダークさで吐き気を覚えて不愉快になった。無賃乗車をしただけなのにあまりにも理不尽な不幸が襲ってくるのが酷過ぎる。俳優も主演の芹沢砂織と泉谷しげるしか印象が無い。『ウォーターボーイズ』以降の矢口史靖のファンにお薦め出来ない。

初めて見たときの衝撃は忘れられません。

女子のもつ図太さと繊細さ、それに生まれつき備わっているオカン様楽観的思考回路を牧歌的に味わえる世界観が大好きでした。

最近はがさつでガツガツしてる若手ばかりを起用するんで寂しいです。
野太さと透明感が同居する存在をを作品ごとに探すのをやめてしまったのでしょうか。

この女の子と（ちなみに彼女は女優ではありません）と西田尚美が矢口監督作品の傑作ヒロインでしたね！！
この映画のもう一つの主役は音楽！！
本当に素晴らしい。卯の花のうたう主題歌は上を向いて歩こうに匹敵する！！と、私は思っています・・・。

魅力たっぷりの映画なんですが、順番が逆、つまりスウィングガールズやウォーターボーイズから入ってさかのぼってこの作品に触れた人はエゲつなさに卒倒するかもしれません。

俺にとっては「はだピク」か「CUBE」かというくらい、衝撃を受けた映画。
主人公はキセル乗車がばれてどんどん不幸に見舞われていく女子高生なのだが、以前夜中になぜかNHKで上映されておりふーんという感じで見始めた俺は途中からぶったまげてしまった。

いまや国民的娯楽作品の某ボーイズやガールズな映画を撮り続ける矢口監督だが、この映画にはそんなものは微塵もない。ただひたすらにその前からのシーンに抱いていた概念を粉々に粉砕させられる。リアルじゃないことこそがリアルだというこの映画のテーマは映像を通して恐ろしいほど伝わってくる。

ウォーターボーイズやスウィングガールズのファンだと言う人はあまりに世界観が違いすぎブラックユーモアを通り越したショックを考えると見るのをお奨めすることはできない。

ストーリーは見ていて「おもしろい」と思う人と「不快」と思う人と別れると思います（私は後者でした）　ですが公開当時のアイデアとしてはかなり抜きん出ていたとは思います。今の「矢口作品」を好きな人はちょっと違和感を覚えるかもしれません。しかしこのDVDの「おまけ特典」(矢口監督や鈴木卓爾さんが出演して作品についてかたっていたりしますので・・・）が充実しているので、矢口ファンなら買いです。コレクターズアイテムとしてどうぞ。