内容素晴らしいです。
★★★★★
戦争関連の書架で何気なく取った一冊。 焼けないでくれた戦中日記、固そうなタイトルですが、著者本人が実際の日記に付けていたタイトルはなんと『気まぐれ日記』。 そのタイトルのインパクトに惹かれ、だってあの深刻な戦時中に気まぐれ、ですよ。 マジで?と驚き読んでみると…表紙タイトルの期待を裏切らない面白さ。 著者の文章の旨さ、ユーモアのセンスが光っています。 戦時中というと国のために必死になって軍国主義にそまってるか、それに陰ながら反対して憤っているか、ってシリアルな感じなんだけど。 そうじゃない、こんな風に、まぁ著者は自分を皮肉屋っていってるけど、ちょっとおかしいよな世の中、でも戦争いかなきゃならないんだよな、まぁ仕方ないみたいな感覚持ってた人も多くいたんじゃないかな、と思わせられたり。 でもこの日記の内容が、誰かにバレてたら特攻に捕まえられてたんじゃないかな?とか思います。 そして本当に焼けないでくれて良かったです、この日記。 妹尾河童さんの少年H、太宰治の正義と微笑が好きな方はぜひ読んでみて下さい。